
動画マーケティングと聞くと、「YouTubeチャンネルを始めること」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。でも、動画が働く場所はYouTubeだけではありません。サイトの製品ページ、営業のフォローメール、展示会のブース、購入後のヘルプページにも、動画の出番があるんです。
上司から「うちも動画をやろう」と言われて検索してみたら、メリットの一覧と市場の話ばかりで、明日から何をすればいいのかは分からない……そんな状態になっていないでしょうか。
この記事では、お客様が商品を知ってから使い続けるまでの流れに沿って、動画を置く場面と、その場面で見る数字を整理していきます。YouTubeの中での運用の組み立ては、別記事の → YouTubeマーケティングとは に任せて、こちらは「動画を会社全体でどう使うか」に絞りますね。
先に答え
動画は、迷う場面に置いてこそ効きます。
動画マーケティングとは、お客様が商品やサービスを知り、比べ、決め、使い始め、使い続けるまでの場面で、動画を役立てるマーケティングのことです。成果を分けるのは動画の出来ばえより、「お客様が迷っている場面に、合った動画を置けているか」という点です。最初は一番つまずいている場面を1つ選び、そこに1本置くところから始めましょう。
この記事のポイント
- 動画マーケティングの意味と、YouTubeマーケティングとの違い
- 動画が得意なこと・苦手なこと
- お客様の流れで見た5つの使いどころと、置き場所ごとの使い分け
- 1回の撮影をいくつもの場所で使い回す考え方
- 場面ごとに見る数字と、始め方5ステップ(チェック表つき)
こんな人向け
マーケ担当、営業企画、事業責任者など、「動画を何かに使いたいけれど、どこから手をつけるか決めかねている」方に向けて書いています。
作る動画の種類(会社紹介・採用・展示会など)や発注の流れから知りたい方は、→ 企業の動画制作ガイド もあわせて読んでみてください。
メモ
使いどころの例・失敗例は、考え方を分かりやすくするための例示です。実名の事例は、各社や関係者が公開している情報をもとにしています。費用の具体金額や市場規模の数字は書きません。
目次
1.動画マーケティングとは? YouTubeマーケティングとの違い
結論
違いは、接点全体かYouTubeかです。
動画マーケティングは「お客様との接点ぜんぶ」に動画を配る考え方で、YouTubeマーケティングはその中の「YouTubeという1つの場所」を深く使う考え方です。
言葉が似ているので、同じものだと思われがちですよね。でも、扱う範囲がかなり違うんです。

動画マーケティングの「動画」は、見る場所を選びません。サイトに埋め込む製品紹介、営業がメールで送る説明動画、SNSのショート動画、展示会のモニターで流す映像、購入後に見てもらう使い方動画まで、すべてが対象になります。
2つの違いを並べると
| 比べるところ | 動画マーケティング | YouTubeマーケティング |
|---|---|---|
| 扱う範囲 | お客様との接点すべて(サイト、営業、SNS、広告、展示会、サポートなど) | YouTubeの中(チャンネル、検索、広告、ショート、ライブ) |
| 最初に考えること | どの場面に動画を置くか | YouTubeで誰に見つけてもらい、どう問い合わせにつなぐか |
| 見る数字 | 置いた場面ごとの「見たあとの行動」 | 表示から商談までをつないだ指標 |
| 詳しい記事 | この記事 | YouTubeマーケティングの記事(冒頭のリンク先) |
YouTubeだけを見て動画マーケティングを語るのは、駅前の看板だけで会社の広告ぜんぶを語るのに少し似ているかもしれません。看板も大事ですが、チラシやお店の中の案内も同じくらい働いているはずです。
「動画をたくさん作ること」ではない
ここでよくある誤解が、「動画マーケティング=動画の本数を増やすこと」という考え方です。本数が多くても、お客様が迷っている場面に届いていなければ、成果にはつながりません。
逆に、営業がいつも口で説明している内容を1本の動画にするだけで、商談の進み方が変わることもあります。大事なのは本数より置き場所だと覚えておいてください。
2.動画が得意なこと・苦手なこと(全部を動画にしない)
結論
動画は動き、文字は比較が得意です。
動き・使い方・人柄・現場の空気は動画が得意です。価格や仕様の比較、規約のように「見比べたい情報」は、文字や表のほうが親切なんです。
動画は情報量が多いぶん、何でも動画にしたくなりますよね。ただ、お客様が「自分のペースで見比べたい」情報まで動画にすると、かえって不便になってしまいます。
| 情報の種類 | 向いている形 | 理由 |
|---|---|---|
| 商品の動き・使い方・手順 | 動画 | 写真や文章では伝わりにくい「動く様子」をそのまま見せられる |
| 人柄・社風・現場の空気 | 動画 | 声や表情、間の取り方で信頼が伝わる |
| 複雑な仕組みの説明 | 動画(図やアニメを使う) | 順番に見せると理解しやすい |
| 価格・プランの比較 | 文字・表 | 見比べたり、読み返したりしやすい |
| 仕様・規約・注意事項 | 文字・表 | 必要な箇所だけを探して読める |
| よくある質問の答え | 両方(短い動画+文章) | 急ぐ人は文章、迷っている人は動画で選べる |
文字で読めば10秒で済む料金表を、3分の動画で見せられたらどうでしょうか。お客様は再生バーを探して、早送りの旅に出てしまいますよね。
迷ったときの見分け方
「この情報は、お客様が電話やメールで何度も聞き返してくるか」を考えてみてください。何度も聞き返される説明ほど、文章だけでは伝わっていない可能性があります。そこが、動画の出番になりやすい場所です。
聞き返されやすい説明を動画にするときの構成や、置き場所の決め方は、説明動画の作り方にまとめています。
一方で、ページ内検索で探されるような情報は、文字のまま残しておきましょう。動画と文字を両方置き、急ぐ人も迷っている人も選べるようにするのが、いちばん親切な形です。
3.お客様の流れで見る、動画の5つの使いどころ
結論
出番は、お客様の流れの5場面です。
動画の出番は「知る→比べる→決める→使い始める→続ける」の5つの場面にあります。まずは、自社のお客様がいちばんつまずいている場面を1つ選んでください。
動画マーケティングの記事は、手法やSNSの名前から入るものが多いですよね。でも、先に考えたいのはお客様がいまどの場面にいて、何に迷っているかなんです。

1. 知ってもらう(SNS・動画広告・ショート動画)
まだ自社を知らない人に、「こんな商品がある」と気づいてもらう場面です。短い動画で使っている様子や意外な一場面を見せると、スクロールしている指を止めてもらいやすくなりますよ。
株式会社ニトリは、新生活の需要が高まる3月に、TikTokのクリエイターを起用して、新生活向けの商品を生活者の目線で紹介する動画を投稿しました。同社の担当者も話しているように、圧縮されたマットレスが開封した途端にふくらんでいく様子は、写真だけでは伝わりにくいですよね。期間中の購入者には、レシートの二次元コードから答えるアンケートで来店のきっかけを聞いています。その結果、若年層の来店数が実施前の2倍に上がったと同社は分析しました(宣伝会議「AdverTimes」の取材記事より。出典は記事末)。
この例で注目したいのは、再生数で終わらせず、来店のきっかけになったかをアンケートで確かめている点ではないでしょうか。知ってもらう場面の動画ほど「見られた」で満足しがちなので、ここは真似したいところですね。
2. 比べてもらう(サイト・YouTube・解説記事)
「気になるけれど、うちに合うのかな」と迷っている人に、判断の材料を渡す場面です。製品ページの説明動画や導入事例のインタビュー、よくある疑問に答える解説動画などが向いていますよ。
製品ページに置く商品紹介動画の作り方や、おしゃれに見せる撮り方のコツは、商品紹介動画の作り方で紹介しています。
ここでは、検索で見つけてもらえるYouTubeの解説動画も強い味方になってくれるでしょう。YouTubeの中での見せ方や問い合わせへのつなぎ方は、→ YouTube集客のやり方 で詳しく解説しています。
3. 決めてもらう(商談・営業メール)
商談のあと、お客様が社内で検討したり、上司に説明したりする場面です。営業が話した要点を短い動画にして送っておけば、その場にいなかった人にも同じ説明が届きますよね。
営業支援を手がける株式会社soraプロジェクトは、初回の商談のあとに、提案の要点をまとめたプレゼン動画をお客様ごとにメールで送っていると話しています。電話がつながらなかったときも動画付きのメールを送り、展示会のあとは翌日のお礼メールに動画を添えているそうですよ。
その結果、導入前と比べて受注率が約3倍になり、初回の商談から本提案の商談へ進む割合はほぼ100%になったと紹介されています。インサイドセールスは2名のまま、増えた問い合わせに対応できているというから驚きではないでしょうか(動画ツール提供会社が公開した導入インタビューでの発言。出典は記事末)。
「商談で話したことを、お客様の社内に正しく持ち帰ってもらう」役割を、動画に任せているわけですね。
4. 使い始めてもらう(ヘルプページ・登録案内)
買ったあと、申し込んだあとに「使い方が分からない」と止まってしまう場面です。見落とされがちですが、ここでのつまずきを放っておくと、問い合わせが増えたり、使われないまま解約されたりするかもしれません。
イオンリテールが運営する「イオンネットスーパー」では、問い合わせが特に多かった「新規会員登録」の方法を解説する動画を作り、Webサイトに載せました。サイトを訪れた人が自分で解決できる割合が上がり、問い合わせの増加に合わせてオペレーターを増やす事態を避けられたそうです。
さらに、同じ動画をオペレーターの研修にも使い、研修時間を最大75%程度短くできたという話には驚かされませんか(カスタマーセンターの運営を受託する会社が公開した事例より。出典は記事末)。1本の動画が、お客様向けと社内向けの2役をこなしている点も見逃せません。
買ったまま箱から出していないランニングマシンを思い出すと、使い始めの案内がどれだけ大事か、身にしみるのではないでしょうか。
5. 続けてもらう・紹介してもらう(会員向けメール・活用セミナー)
すでにお客様になってくれた人に、もっと上手に使ってもらい、周りに勧めてもらう場面です。新機能の紹介や上手な使い方のコツ、ほかのお客様の活用インタビューなどが合っていますよ。
この場面の動画は派手さより、「明日から使えるコツ」が1つ入っているかを大切にしてください。長く付き合ってくれるお客様ほど、短くて役に立つ動画を喜んでくれます。
5つを全部やる必要はない
ここまで読むと、「全部やらないといけないのか」と感じたかもしれませんね。でも、最初から5つの場面すべてに動画を置く必要はありません。
営業やサポートの担当者に「いちばん説明に時間がかかっている場面はどこか」を聞き、その場面を1つ選んでみましょう。それだけで、最初の1本の行き先が決まりますよ。
4.置き場所別の使い分け(サイト・SNS・広告・YouTube・営業・展示会・サポート)
結論
置き場所ごとに、作り分けます。
同じ動画でも、置き場所によって見られ方が変わります。長さ・最初の数秒・見たあとの案内を、置き場所に合わせて作り分けましょう。
会議室の大きな画面で確認してOKを出した動画が、スマホで見たら字幕が米粒のように小さかった、という話はよくありますよね。置き場所ごとの見られ方を、先に知っておくと安心です。
| 置き場所 | よくある見られ方 | 向いている動画 | 見たあとの案内の例 |
|---|---|---|---|
| サイト・LP | 興味のある人が、比べながらじっくり見る | 製品の説明、導入事例 | 資料請求、問い合わせフォーム |
| YouTube | 検索やおすすめから、悩みの答えを探して見る | 疑問に答える解説、事例インタビュー | 概要欄から資料ページへ |
| SNS(ショート) | スマホで流し見。音を出さない人も多い | 使っている様子、意外な一場面 | プロフィールのリンク、保存 |
| 動画広告 | 見るつもりがない人に、数秒で届く | 一番伝えたい1点だけの短い動画 | 広告からのLP |
| 営業メール・商談 | 検討中の人が、社内で共有しながら見る | 提案の要点、よくある質問への答え | 次回の打ち合わせの予約 |
| 展示会・ウェビナー | 立ち止まった数十秒、または決まった時間に集中して見る | 製品デモ、ループ再生の短い映像 | 名刺交換、資料のQRコード |
| ヘルプ・サポート | 困っている人が、手を止めて見る | 手順の解説、登録や設定の案内 | 次の手順のページ、問い合わせ窓口 |

音なし・縦画面で見られる前提で作る
スマホで見られる場所(SNS、広告、メールで送った動画)では、音を出さずに見られても内容が伝わるように作ってください。話している内容を字幕で出す、最初の数秒で何の動画かが分かるようにする、といった工夫が効きます。
横長の動画を縦の画面で流すと、顔や字幕が切れてしまうこともあります。縦でも使う予定があるなら、撮影の前に伝えておきましょう。
動画広告として流す場合の種類と媒体の選び方、単価の目安は、動画広告とはにまとめています。
「見たあとの案内」は1つに絞る
表のいちばん右の列は、どの置き場所でも1つに絞るのがおすすめです。資料請求も、問い合わせも、SNSのフォローも、と全部並べると、お客様はどれも選ばずに閉じてしまいがちなんです。
5.1回の撮影を、いくつもの場所で使い回す
結論
置き場所は、撮影前に決めます。
撮影の前に「どの場所で使うか」を決めておけば、1回の撮影から、置き場所ごとの動画をいくつも作れます。
撮影の日は、社内にとってちょっとしたお祭りですよね。出演者の予定を合わせ、場所を押さえ、機材を運び込みます。それだけ手間をかけたのに、できあがるのが1本だけでは、もったいないのではないでしょうか。

たとえば、お客様のインタビューを1回撮っておけば、サイト向けの事例動画にも、SNS向けの短い切り抜きにも、営業が送る説明にも使えます。使い回し先は、上の図のように最初に書き出しておくと迷いません。
撮影の前に決めておく3つのこと
- 使う置き場所:横長だけか、縦の画面でも使うか
- それぞれの長さ:一番長い版と、一番短い版の長さ
- 使える範囲:出演者や音楽を、広告や展示会など別の用途にも使ってよいか
3つ目は特に大事です。あとから広告に使おうとして、出演者の了承や音楽の使える範囲が足りなかった、というのはよくある落とし穴になります。撮影の流れや、発注するときの確認ポイントは、冒頭で紹介した企業の動画制作ガイドにまとめていますので、あわせて見てみてください。
ZiiiRAが使い回しで気をつけていること
ZiiiRAでは、ロングの動画とショートの動画を合わせて累計3,000本以上を制作してきました(公式サイト掲載の実績)。その中で感じるのは、使い回しがうまくいくかどうかは、編集の腕より撮影の前の設計で決まる、ということなんです。
「あとで切り抜けばいいか」と撮り始めると、話の途中で区切れる場所がなく、短い版が作れないこともあるでしょう。撮影の段階で、1つの質問に1つの答えを返してもらうように進めると、あとで切り分けやすくなりますよ。
お客様インタビューを撮るときの質問シートや、出演のお願いのしかたは、インタビュー動画の作り方にまとめています。
1回の撮影から、ショートも作りたい方へ
撮影の前に「短い版」まで決めておくと、ショートも無理なく続けられます。無料資料「企業のYouTubeショート活用ガイド」(全26ページ)では、ショートの役割の決め方から、長い動画とセットで作る企画の型、続けられる本数と体制まで、順番にまとめています。
- ショートに任せる役割を、先に決められます
- 5つの型から企画を選び、次に見てほしい長い動画とセットにできます
- 長い動画と一緒に作る前提で、続けられる本数と体制を決められます
6.効果の測り方:場面ごとに「見る数字」を1つ決める
結論
効果は、場面ごとの行動で見ます。
再生回数だけでは、動画マーケティングの効果は分かりません。置いた場面ごとに、見たあとの行動の数字を1つずつ決めましょう。
再生回数は分かりやすいので、つい追いかけたくなりますよね。でも、再生回数だけで喜ぶのは、チラシを何枚刷ったかで喜んで、来店した人を数えていないのと少し似ています。
| 場面 | 見る数字の例 | 確かめ方の例 |
|---|---|---|
| 知ってもらう | 動画をきっかけにした来店・サイト訪問 | アンケートの「何で知りましたか」、広告からの訪問数 |
| 比べてもらう | 動画を見た人の資料請求・問い合わせ | サイト解析で、動画ページからフォームへ進んだ数 |
| 決めてもらう | 次の商談へ進んだ割合 | 営業管理の記録で、動画を送った商談と送っていない商談を比べる |
| 使い始めてもらう | 同じ質問の問い合わせ件数 | サポート窓口の記録を、動画を置く前後で比べる |
| 続けてもらう | 継続・追加購入・紹介 | 会員向けメールの動画を見た人の継続率 |
先ほどのニトリの例でも、来店のきっかけをアンケートで確かめていましたよね。数字を取る仕組みは、動画を作る前に用意しておくと、あとで慌てずに済みます。
前後を比べるだけでも十分
最初から細かい分析の仕組みを作らなくても大丈夫です。「動画を置く前の1か月」と「置いたあとの1か月」で、選んだ数字を1つ比べてみてください。
YouTubeに置く場合は、表示から商談までを段ごとに分けて見ると、どこを直せばいいかが分かりやすくなります。この見方は、冒頭で紹介したYouTubeマーケティングの記事に「KPIツリー」としてまとめていますので、YouTubeを置き場所に選ぶときに読んでみてください。
ただし、数字が動かなかったからといって、すぐにやめる必要はありません。置き場所が合っていない、最初の数秒で離れられている、見たあとの案内が分かりにくい、など直せる場所が残っていることが多いからです。
7.動画マーケティングの始め方5ステップ(最初は1本でいい)
結論
始めるのは、1場面に1本からです。
いちばんつまずいている場面を1つ選び、そこに動画を1本置いて、数字を1つ見るところから始めましょう。
いきなり年間計画を立てるより、小さく始めて手応えを確かめる方が、社内の理解も得やすいはずです。

- つまずいている場面を1つ選ぶ:営業やサポートの担当者に「この1か月で何度も聞かれた質問」を書き出してもらい、いちばん多い場面を選ぶ
- 置き場所を決める:その場面のお客様が、どこで動画を見るか(サイト、メール、ヘルプページなど)を決める
- 1本作る:長さ、最初の数秒で伝えること、見たあとの案内を1つずつ決めて作る
- 1か月後に数字を1回見る:第6章の表から選んだ数字を、置く前と比べる
- うまくいったら広げる:同じ素材を別の置き場所に使い回すか、次の場面に進む
ステップ1で集めた質問は、そのまま動画の台本の材料になります。お客様が実際に口にした言葉なので、作り手が考えた言葉より伝わりやすいんです。
ZiiiRA
……と言いつつ、筆者も「まずは1本」と言われると、つい5本くらい作りたくなってしまうので、耳が痛いのですが。
始める前のチェック表
目的と場面
- 動画を置く場面を1つに決めた
- その場面で、お客様が何に迷っているかを1文で書ける
- 見たあとにしてほしい行動を1つに決めた
置き場所と中身
- 置き場所(サイト、メール、SNSなど)が決まっている
- 音なしで見られても伝わる工夫を入れた
- 文字や表のほうが向く情報は、動画に入れていない
数字と体制
- 見る数字を1つ決め、置く前の数字を控えた
- 1か月後に数字を見る日と担当者を決めた
- 撮影した素材を、ほかの場所でも使えるか確認した
半分以上に印が付けば、最初の1本を作り始めてよい状態です。空欄が多い項目から埋めていきましょう。
置き場所にYouTubeを選んだ方は、動画から相談までの流れを先に決めておくと、作る動画の役割がはっきりしてきます。
8.内製と外注の分け方と、よくある失敗
結論
判断は社内、手作業は外へ出します。
「どの場面に、何を置くか」の判断は社内に残し、撮影や編集など手を動かす作業を外に任せるのが、うまくいきやすい分け方です。
どの場面でお客様がつまずいているかは、毎日お客様と話している社内の人がいちばんよく知っていますよね。ここを外に任せきりにすると、きれいな動画はできても、置き場所が合わないことが起きやすくなります。

社内と外部の分け方の目安
| 作業 | 社内で持つ | 外に任せやすい |
|---|---|---|
| どの場面に置くかの判断 | ◎ | 相談はできる |
| よく聞かれる質問・お客様の言葉集め | ◎ | ― |
| 台本・構成 | 要点を決める | 形にするのは任せやすい |
| 撮影・編集・字幕 | 簡単なものは社内でも可 | ◎ |
| 数字の確認と次の改善 | ◎ | 改善案の相談はできる |
YouTubeの運用まで外に任せたい場合の選び方は、→ YouTube動画制作会社の選び方 で詳しく解説しています。
よくある失敗4つ
流行りの置き場所から始めてしまう
「ショート動画が流行っているから」と始めても、自社のお客様のつまずきが商談の場面にあるなら、効き目は薄くなります。第3章の5つの場面から選び直してみてください。
動画を作ったのに、どこにも置いていない
納品された動画が社内のフォルダで眠っている、というのは珍しくありません。公開する場所と、社内に知らせる日まで決めてから作りましょう。
再生回数だけで続けるかどうかを決める
再生回数が少なくても、見た人の多くが問い合わせてくれているなら、その動画は働いています。第6章で決めた数字で判断してください。
1本の動画に、すべての場面を詰め込む
知ってもらう場面と、使い方を教える場面では、伝えることが違います。場面ごとに分けた方が、1本ずつは短く、見る人にも親切になりますよ。
9.動画マーケティングでよくある質問
結論
疑問には、結論から答えます。
動画マーケティングとYouTubeマーケティングは何が違いますか?
扱う範囲が違います。動画マーケティングはサイト・営業・SNS・広告・展示会・サポートなど、お客様との接点すべてで動画を使う考え方です。
YouTubeマーケティングは、その中のYouTubeという1つの場所を深く使う考え方ですね。YouTubeでの手法や数字の見方は、YouTubeマーケティングの記事で詳しく解説しています。
動画マーケティングにかかる費用はどのくらいですか?
一律の金額はありません。動画の長さ、撮影の日数、出演者、編集の手間、使える範囲(広告や展示会でも使うか)で大きく変わるためです。
まずは「どの場面に、何本置くか」を決めてから見積もりを取ると、比べやすくなります。費用がかかる項目の見方は、企業の動画制作ガイドで整理していますよ。
BtoBでも動画マーケティングは効果がありますか?
あります。BtoBは検討する人が多く、期間も長くなりやすいので、商談の内容を社内で共有してもらう動画や、導入事例の動画が働きやすいんです。
第3章で紹介した、商談後にプレゼン動画を送る例も、BtoBの営業での使い方でした。
SNSのショート動画だけで始めてもいいですか?
自社のお客様が「まだ知らない」場面でつまずいているなら、ショート動画から始めるのは良い選択です。
ただし、知ってもらったあとに比べてもらう材料(サイトの説明や事例)がないと、興味を持った人が次に進めません。ショート動画と一緒に、受け皿になるページも用意しておきましょう。
動画マーケティングのデメリットは何ですか?
主なデメリットは、文章よりも作るのに手間がかかることと、あとから内容を直しにくいことです。価格や仕様のように変わりやすい情報を動画に入れると、変わるたびに作り直しが必要になってしまいます。
変わりやすい情報は文字に任せ、動画には変わりにくい「使い方」や「考え方」を入れると、長く使えますよ。
ZiiiRAが支援で大事にしていること
ZiiiRAは企業・経営者・専門家のビジネスYouTubeを、戦略設計から制作・運用まで支援しています。YouTubeの支援でも最初に確かめることは変わらず、お客様がどの場面で迷っていて、動画を見たあとに何をしてほしいかを一緒に整理しましょう、とお伝えするようにしていますよ。
場面によっては、YouTubeよりサイトや営業メールに置いた方が早く成果が出ることもあります。その場合は、そのままお伝えしていますね。
まとめ:動画マーケティングは「どこに置くか」から始める
結論
始めるのは、つまずく場面からです。
お客様の流れの中で、いちばんつまずいている場面を1つ選び、そこに合う動画を1本置いて、数字を1つ見るところから始めましょう。
冒頭で、動画が働く場所はYouTubeだけではないとお伝えしました。サイト、営業、SNS、展示会、サポートのどこに置くかを決めると、作るべき動画の長さや中身も自然に決まっていきます。
- 動画マーケティングは、お客様が知る・比べる・決める・使い始める・続ける場面で動画を役立てること
- 動画は動きや使い方、人柄を伝えるのが得意で、見比べたい情報は文字や表が向いている
- 効果は再生回数ではなく、置いた場面ごとの「見たあとの行動」で確かめる
次の1アクション
営業かサポートの担当者に、「この1か月でいちばん多く聞かれた質問」を1つだけ聞いてみてください。
その質問が、最初の1本のテーマになります。
無料資料:企業YouTubeで集客する方法(全28ページ)
YouTubeの動画を相談や問い合わせにつなげたい方へ、お渡ししています。
- 相談が増えない理由が、どこにあるかを見つけられるようになります
- 動画からサイトや相談までの流れを、一続きで整えられます
- YouTubeの外の数字まで、つなげて読めるようになります
どの場面に動画を置くかから一緒に整理したい方は、無料相談もご利用ください。ZiiiRAは企業・経営者・専門家のビジネスYouTubeを、戦略設計から制作・運用まで支援しています(支援チャンネル80+ほか。※成果は案件・期間・市場環境によって異なります)。
支援内容はサービス紹介にまとめています。無理な営業や、根拠のない約束はしません。お話を伺い、難しいと判断した場合も正直にお伝えします。
運営会社:ZiiiRA
企業・経営者・専門家のビジネスYouTubeを、戦略設計から企画・制作、運用・改善まで支援しています。支援チャンネル数80以上、累計制作本数3,000本以上(ロング・ショート合計。公式サイト掲載の実績)。※成果は、案件・期間・市場環境によって異なります。
出典
- 宣伝会議 AdverTimes「ニトリが新生活者向けTikTok施策 若年層の来店が前後比2倍に」(2023年11月30日公開) https://www.advertimes.com/20231130/article439738/
- TALKsmith 導入事例「株式会社soraプロジェクト様」 https://talk-smith.com/case/pickup_sora/
- 株式会社soraプロジェクト 公式サイト https://sora1.jp/
- ビーウィズ 導入事例「ユーザー自己解決率とオペレーターの教育効率をアップ(イオンネットスーパー)」 https://www.bewith.net/case/detail/case39.html
- ZiiiRA 公式サイト(支援実績) https://ziiira.com/
※実例の数字は各社・関係者の公表や発言にもとづくものです(第三者による検証はありません)。2026年10月16日時点の公開ページの内容です。
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※2026年10月時点の情報です。


