この記事では、BtoB企業5社(コムデック、LANY、シミセー、ミスミ、CINC)の公開実例と、事例を整理した目的別5つの型をセットで紹介します。
よくある声
「成功事例をたくさん読めば、自社のYouTubeもうまくいく」。そう考える方は少なくないはずです。
けれど、事例を読む前に決めておくべきことがある。目的です。
目的が「採用」なら応募数。「リード獲得」なら問い合わせや資料請求。
同じ1万再生でも、目的しだいで「大成功」にも「ただの思い出」にもなります。
ところが、ネットで「成功事例」を探すと、出てくるのは大手の有名チャンネルや登録者ランキングが中心です。
読めば「すごい」とは思う。でも、自社に置き換えた瞬間に手が止まる。
ZiiiRA
……心当たりはないでしょうか。
「何を見れば成功か」「どんな会社に向くか」まで、まとめて持ち帰ってください。
先に答え
企業YouTubeの成功事例とは、最初に決めた目的(採用・問い合わせ・信頼づくりなど)を、数字で達成できたチャンネルの例を指します。成果を出したBtoB企業5社に共通していたのは、見た人を問い合わせへ案内する「導線」と、更新を止めない「継続」でした。自社に当てはめるときは、事例をそのまま真似るより、目的に合う型を選ぶのが近道になります。
この記事のポイント
- 企業YouTubeの「成功」の正しい測り方と、メリット・注意点
- BtoB企業5社の実例(製造業・マーケ支援を含む、数字と出典つき)
- 目的別・成功の5つの型と、向いている会社
- 成功する会社の共通点と、よくある失敗
- 自社がどの型か分かる診断チェックリスト/始め方と最初の90日でやること
こんな人向け
経営者、マーケ責任者、事業部長など「YouTubeを事業の成果につなげたい人」に向けて書いています。
エンタメ系の伸ばし方だけを知りたい方には、別の記事の方が役に立つはずです。
企業YouTubeの全体像から知りたい方は、先に → 企業YouTubeの基本と始め方 をどうぞ。
メモ
実例5社の数字は、各社が公開している情報や、取材記事・講演レポートで各社が語った内容(自己申告)をもとにしています。型A〜Eと失敗例は、パターンを分かりやすくするための例示です。
目次
1.そもそも「成功」って何? まずは物差しを決めよう
結論
成功かどうかは「目的」と「数字」の組み合わせで決まります。始める前に、何を見れば成功かを決めておきましょう。
物差しがないまま事例を読んでも、「すごい」で終わってしまいます。

「登録者が多い=成功」は、半分ハズレ
登録者数は分かりやすい。だからこそ、ついそこだけを見てしまいます。
では、BtoBで買い手が国内に数千社しかないとしたらどうでしょう。
登録者が数千人でも、その多くが見込み客なら大成功。
逆に登録者10万人でも、ほとんどが「買わない人」なら、事業はピクリとも動きません。
「バズったら成功」と思いがちです。でも、ここに落とし穴がある。
1本だけ再生数が跳ねても、問い合わせがゼロなら売上には1円もつながりません。
いわば打ち上げ花火。きれいなんですけど、一瞬で消えます。
目的別の成功指標
| 目的 | 最後に見る数字(ゴール指標) | 途中で見る数字 |
|---|---|---|
| 認知・ブランディング | 指名検索の増加、サイト流入 | 再生数、インプレッション |
| 採用 | 応募数、面接での「動画を見た」率 | 採用系動画の視聴維持率 |
| リード獲得 | 問い合わせ、資料請求、ウェビナー申込 | 概要欄リンクのクリック数 |
| 専門家の信頼 | 指名での相談件数、商談化率 | 視聴時間、コメントの質 |
| 既存顧客・ファン化 | 継続率、追加購入、紹介 | リピート視聴、登録 |
| 営業支援 | 商談期間の短縮、成約率 | 営業が送った動画の視聴率 |
ポイント
最初の半年はゴール指標を1つに絞る。全部を追いかけると企画がブレて、結局どれも取れなくなります。
見るべき数字は「5点セット」
見るべき数字は5つあります。
- クリック率(CTR):サムネとタイトルが刺さっているか
- 視聴維持率:最後まで見られているか
- 視聴者の中身:見込み客が見ているか(コメント・検索語句で確認)
- 概要欄・カードのクリック:次の行動に進んでいるか
- ゴール指標:問い合わせ、応募、相談の実数
1〜2は「動画の出来」、3〜5は「事業への効き目」。
事例を読むときも、この5つのどこが強いのかを見ると、学びの量がぐっと増えます。
売上まで追うなら、LPを1枚はさむ
5つ目の「ゴール指標」を売上まで追いたいときに参考になるのが、ミスミの方法です。
ミスミは、動画からいきなりサービスに案内するのではなく、複数の動画をまとめたランディングページ(LP)に誘導しています。そのLPをGA4で計測し、CRMの顧客データと照らし合わせることで、動画を見た人が売上につながったかを確かめられるようにしました。
KPIは「再生回数」と「LPを経由して動画を見たあと、初めてサービスを利用した人の数」の2つです。動画だけでは測りにくい効果も、間にLPを1枚はさむと見えるようになります。
出典:宣伝会議 AdverTimes「ミスミが手掛けるYouTubeでのBtoBマーケティング、始めるコツと効果検証の方法とは」
企業YouTubeのメリットと、先に知っておきたい注意点
物差しが決まったら、得られるものと手間の両方を先に見ておきましょう。この記事の実例と型から言えるのは、次のとおりです。
メリット
- 検索される悩みに答える動画は、公開後も見られ続ける(広告と違い、止めても流入が残る)
- 専門家の考え方が伝わり、相談の質が変わる
- 採用・営業・サポートなど、マーケ以外の場面でも使い回せる
注意点(デメリット)
- 成果は積み上げ型。すぐに数字が出るとは限らない
- 企画・撮影・編集を続ける体制が要る
- 導線がないと、再生は回っても売上は回らない
注意点の3つは、6章の失敗パターンとそのまま重なります。
裏を返せば、始める前に「目的・導線・体制」を決めておけば、ほとんど避けられます。
2.事例を読む前に。押さえたい3つの前提
結論
事例は「誰に向けた動画か」「誰が出ているか」「続く仕組みがあるか」の3つで読み分けます。この3つが自社と近い事例ほど、参考になるんです。
ここを外すと、自社に合わない事例を一生懸命マネすることになります。
前提は3つ。順番に見ていきましょう。
前提1:B2CとB2B、勝ち方はまるで別競技
| B2Cマス向け | B2B・専門家向け | |
|---|---|---|
| 狙う人数 | 多いほど良い | 少なくても濃い層 |
| 主な企画 | 娯楽、話題性、商品紹介 | 悩み解決、ノウハウ、事例解説 |
| 重視する数字 | 再生数、登録者 | 視聴時間、問い合わせ、商談化 |
| 成果の出方 | 当たれば早い | 積み上げ型・中長期 |
B2Cは「たくさんの人」に届けるマラソン大会。B2Bは「正しい人」に深く届ける的当てです。
有名な成功事例の多くは、B2C型です。
そのため、B2Bの会社がそのまま真似ると、再生は回っても売上は回らない。
現場でも本当によく見かける失敗です。
前提2:「公式チャンネル型」か「経営者・専門家型」か
- 公式チャンネル型:会社名で運営。担当が変わっても続けやすい。
- 経営者・専門家型:社長や専門家が顔を出す。信頼が積もりやすく、相談に直結しやすい。
中小企業や士業、コンサルなら、専門家型の方が早く効くケースも少なくありません。
詳しくは → ビジネスYouTube で解説しています。
前提3:映像の美しさより「続く仕組み」と「導線」
画質はもちろん大事です。ただ、成果を分けるのは多くの場合そこではない。
- 毎月ネタが自然に出てくる仕組みがあるか
- 見た人が次に進む道(概要欄、LP、資料、相談)があるか
高画質な3本で燃え尽きるより、ふつうの画質で30本を続けて導線を磨く方が、たいてい強い。
ZiiiRA
……と言いつつ、新しいカメラのカタログを見ると心が揺れる気持ちは、筆者にもよく分かるのですが。
後ほど紹介する実例5社も、まさにこのタイプです。
3.BtoB企業の実例3社:数字と出典つき
結論
成果を出したBtoB企業3社は、どこも「導線」と「継続」をやり切っています。
ここでは、各社が自ら公開している情報から、数字を確認できたものだけを紹介します。
メモ
実例1|コムデック(kintone導入支援):YouTube経由が問い合わせの約2割に
- チャンネル:「kintone(キントーン)芸人」
- 何をした?:もとは認知目的で、あえてオウンドメディアと連携していませんでした。3年目に、記事へ動画を埋め込み、動画からも記事へリンクする相互導線を強化。
- 成果:資料ダウンロードが目に見えて増加。Webからの問い合わせのうち20%前後がYouTubeを見た人からになりました。
- 体制:社内運営では週2本の投稿が安定せず、外部チームを構築して週2本を継続しています。
- おまけの効果:出演社員の業界内での知名度アップ、メンバーシップ登録者からの採用。
- 出典:コムデックAIラボ「BtoB企業はYouTubeをやるべき!…」
ZiiiRA
型B(リード獲得)× 型C(専門家)の合わせ技です。ポイントは、動画単体ではなく「サイトとつないだら伸びた」ことです。
実例2|LANY(SEO支援):テコ入れで問い合わせ3.5倍
- チャンネル:「SEOおたく」(2020年開始)
- 何をした?:「週1本出すだけ」から、企画とサムネに凝るフェーズへ。サムネのレビュー工程を作り、概要欄の最初の3行以内と固定コメントに資料DLの導線を置きました。
- 成果(前年同期比):インプレッション約3.13倍、平均CTR 2.87%→4.55%、YouTube経由のリード転換約1.5倍、問い合わせ3.5倍。YouTube経由の問い合わせの商談転換率は53.85%→75%。
- 地味に刺さる話:再生771回の士業向け動画から、士業の問い合わせが継続的に発生しています。決裁者から直接問い合わせが来て、1か月以内に受注した例も。
- 出典:LANY くろぎ氏のnote「LANYがBtoBのYouTubeにテコ入れして…」
ZiiiRA
再生771回と聞くと、少なく見えるかもしれません。でも実は、ここがB2Bの真骨頂。
狙った相手に刺されば、再生数が少なくても商談になります。
実例3|シミセー(製造業特化のWeb支援):1本の解説動画から2か月で30リード
- チャンネル:「【公式】Setchan製造業ブログ – 株式会社シミセー」
- 出演:代表の清水誠太氏(中小企業診断士、元大手メーカーの調達バイヤー)
- 何をした?:「下請法が取適法に変わる」というタイミングで、改正点だけに絞った解説動画を公開。動画内で映した資料を、そのままホワイトペーパーとして配布しています。
- 狙った相手:製造業の40〜50代の管理職。中堅〜大手企業の調達・購買・資材部門。
- 刺さった理由:管理職は忙しい。だから「変更点だけ分かる」「部下に『これ見といて』と渡せる」資料にしました。ダウンロード後の使い道まで先回りして設計しています。
- 成果:公開2か月で30リード。上場企業を含む中堅〜大手からダウンロードが多数。「社内教育に使ってよいですか?」という確認も多数。
- 出典:株式会社シミセー公式サイト「製造業のYouTubeマーケティングの方法とは?2か月で30リード獲得した自社事例を大公開!」(2026年2月)
ZiiiRA
型B(リード獲得)×型C(専門家)。「時事ネタ×専門家×すぐ使える資料」の三点セットです。
法改正は、BtoBにとってちょっとしたお祭りでもあります。
3社に共通していたこと
| コムデック | LANY | シミセー | |
|---|---|---|---|
| 出演 | 社長・社員 | 社員(専門家) | 代表(専門家) |
| 続け方 | 外部チームで週2本 | 週1本を固定 | 専門テーマで継続発信 |
| 効いた打ち手 | サイトとの相互導線 | サムネ改善+概要欄3行以内 | 動画と同じ資料をDL特典に |
| 成果の出方 | 3年目の導線強化で加速 | 5年目のテコ入れで加速 | 1本で2か月30リード |
共通点は、「見込み客がほしい情報」と「次の一歩」がセットになっていることです。
シミセーは1本で結果が出た例ですが、それも専門性と資料の準備があってこそ。
地味に積んで、導線を直して、ある日伸びる。基本はこれです。
派手さはない。それでも、再現しやすいのはこちらです。
4.業種別に見る、BtoB企業の公開チャンネル事例
結論
業種が違っても、「見る人の困りごと」から企画し、成果の測り方まで決めている点は同じです。
ここからは、ほかの業種の例として、製造業とWebマーケティング支援の2社を紹介します。どちらも、取材記事や講演レポートで数字が公開されているものです。
実例4|製造業|ミスミ「meviy」:ウェビナーをYouTubeに切り替え、初回購入5倍
- チャンネル:「株式会社ミスミmeviy – メビー」(2024年10月に本格開始)
- 何をした?:集客に悩んでいたウェビナーの代わりに、YouTubeを始めました。「見逃し配信がほしい」「業務時間外でも見たい」という参加者の声に応えた形です。
- 成果:開設から3か月で、接触人数12.2倍、初回購入人数5倍。ROAS(広告の費用対効果)は目標の20倍でした。
- 体制:企画・出演・撮影は社内で行い、外注は編集だけ。2024年の制作本数は長編92本、ショート128本です。
- 評価:「日経クロストレンドBtoBマーケティング大賞2024」のコンテンツ部門で部門賞を受賞しています。
- 出典:JBpress「3カ月で86本制作し費用対効果は目標の20倍、BtoB製造業のミスミは…」(2025年5月23日)/宣伝会議 AdverTimes「ミスミが手掛けるYouTubeでのBtoBマーケティング…」(2025年4月18日)
ZiiiRA
型E(商品理解・営業支援)の好例です。「お堅い」と言われがちな製造業でも、見る人の困りごとに寄り添えば、ここまで届くんですね。
実例5|Webマーケ支援|CINC「SEO研究チャンネル」:問い合わせ先を変えてCVR 2%
- チャンネル:「SEO研究チャンネル」
- 出演:取締役副社長の平 大志朗氏(運営も担当)
- 何をした?:最初はSEOツールの無料トライアルを申し込み先(CV)にしていましたが、数字は伸びませんでした。そこで、無料で相談できる「SEO相談窓口」に切り替え、概要欄のリンクも見直しています。
- 成果:開設から約2年で登録者1.2万人超(2023年4月時点で1万2900人)。リード獲得を目的にした動画でCVR 2%。毎月の問い合わせや受注にもつながっていると語っています。
- 出典:才流「登録1.2万・CVR2%『SEO研究チャンネル』YouTube成功の裏側」
ZiiiRA
型B(リード獲得)×型C(専門家)です。ノウハウを見に来た人に、いきなりツールをすすめても響きにくい。「相談」なら、動画の続きとして自然に申し込めます。
2社から分かる設計のポイント
- 企画:どちらも、見る人の困りごとから企画しています。ミスミは設計者の悩み、CINCはSEOの実践ノウハウです。
- 申し込み先:CINCは、申し込み先を動画の中身に合わせたことで数字が動きました。
- 測り方:ミスミは、動画の効果を売上までつなげて見ています(詳しくは第1章の「売上まで追うなら、LPを1枚はさむ」で紹介しています)。
業種が違っても、やっていることの骨組みは、前の章の3社とよく似ています。自社の業種に近い事例がなくても、この骨組みはそのまま使えますよ。
5.目的別・成功の5つの型
結論
成功のパターンは5つの型に分けられます。型で見ると、自社に当てはめやすくなりますよ。
まずは早見表で全体をつかんでから、気になる型だけ詳しく読む。それで十分です。
| 型 | 主な目的 | チャンネル型 | ゴール指標 | 成果の出方 | 向く規模 | つまずきポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|
| A 認知・採用 | 認知、応募 | 公式 | 応募数、指名検索 | 中長期 | 中堅〜大手 | 説明会映像の流用 |
| B リード獲得 | 問い合わせ | 公式/専門家 | 資料請求、商談 | 積み上げ型 | 中小〜中堅 | 導線がない |
| C 専門家 | 指名の相談 | 個人 | 相談数、商談化率 | 比較的早い | 個人〜中小 | 本人の負担過多 |
| D ファン化 | 継続、追加購入 | 公式 | 継続率 | 比較的早い | 顧客基盤あり | 新規向けと混ぜる |
| E 営業支援 | 商談効率 | 公式(限定公開も) | 成約までの期間 | 早い | BtoB全般 | 営業が使わない |
メモ
「成果の出方」は一般的な傾向です。市場や本数、既存顧客の数でかなり変わります。
注意
他の記事の成功事例は「登録者」「再生数」「売上」など数字の定義がバラバラ。比べるときは何の数字か・いつの期間かを必ず確認しましょう。
型A|認知・採用向けの公式チャンネル
- 向く会社:業界では有名、でも学生や一般には無名。社員が出演に協力できる。
- 企画:社員の1日、仕事の裏側、若手座談会、社長インタビュー。
- 体制:人事・広報が窓口。撮影と編集は外注、出演は社員。
- 見る数字:採用ページへのクリック、応募数、面接で「動画を見た」と言った人の割合。
- 学び:説明会の録画をそのまま載せても、まず見られません。求職者が知りたい「リアル」を1テーマずつ短く出すのがコツ。
成果は応募の「数」だけでなく、「質」にも出ます。
仕事の中身を知ってから応募してくるので、ミスマッチが減ります。
コムデックがメンバーシップ登録者から採用につなげているのも、同じ発想です。
型B|BtoBのリード獲得チャンネル
- 向く会社:単価が高く、検討期間が長いBtoB。テレアポやメールが頭打ち。
- 企画:顧客が検索する悩みの解説(「〇〇 やり方」「〇〇 比較」)、導入の流れ、よくある失敗。
- 体制:マーケが企画、社内の専門家が出演、制作は外注。
- 見る数字:概要欄クリック → 資料請求 → 商談 → 受注の流れ。
- 学び:検索される悩みに答える動画は、何年も見られ続けます。広告と違って、止めても流入が残るのが強みです。
勝負どころは「動画の後」。
LANYのように概要欄の最初の3行に資料リンクを置き、動画の最後では案内を1つだけにします。
こうした導線づくりは → YouTube集客の導線づくり で詳しく書いています。

型C|経営者・専門家のビジネスYouTube
- 向く会社:士業、コンサル、BtoB経営者など「人」で選ばれる仕事。顔出しOK。
- 企画:専門知識の解説、業界の裏話、よくある相談への回答、考え方の発信。
- 体制:本人は出演に集中。企画・撮影・編集・運用はチームか外注へ。本人の仕事を「話すだけ」にするのが長続きの秘訣。
- 見る数字:視聴時間、コメントの質、「動画を見て来ました」という相談の数、商談化率。
- 学び:登録者が少なくても、相談の質がガラッと変わる。相手は考え方を知ったうえで来るので、商談が早く進みます。
この型は、ZiiiRAが主に支援している領域でもあります。
ZiiiRAが支援した中には、1本の動画から約3,200万円の売上につながった例もあります(※成果は案件・期間・市場環境によって異なります)。
型D|既存顧客のファン化・コミュニティ型
- 向く会社:サブスク、スクール、会員制など、継続や追加購入が売上の柱。
- 企画:使い方講座、活用アイデア、開発の裏側、顧客インタビュー、ライブでの質問回答。
- 見る数字:リピート視聴、継続率、サポートへの問い合わせ件数。
- 学び:新規獲得より、既存顧客向けの方が早く効くこともあります。「よくある質問」を動画にすれば、サポート担当の同じ説明10回目も減ります。
型E|商品理解・営業支援型
- 向く会社:商品が専門的で、営業が毎回同じ説明に時間を溶かしている。
- 企画:3〜5分の商品説明、導入事例の解説、比較のポイント。
- 見る数字:営業が送った動画の視聴率、商談回数、成約までの期間。
- 学び:YouTubeは「公開して待つ場所」だけではありません。営業の道具にもなる。限定公開で商談前に送る、メール署名に動画リンクを貼るのも手。
6.成功する会社に共通する5つの特徴
結論
差がつくのは映像の上手さより、設計と運用のほうです。
共通する特徴は5つあります。

特徴1:目的が1つに絞られている(全部乗せは頼まない)
最初の半年は、目的を1つだけに絞ります。
「採用も集客もブランディングも」は、ランチで全部乗せを頼んで、結局どれの味も分からなくなる状態と同じです。
特徴2:見込み客の言葉で企画している
社内の言葉ではなく、お客さんが検索する言葉で企画する。
「当社の〇〇ソリューション」より「〇〇 コスト削減 方法」。
地味ですが、見つけてもらえる確率が変わります。
特徴3:単発ではなく「シリーズ」と「予定表」がある
思いつきで1本ずつ作ると、3か月後にはネタが尽きて手が止まります。
3か月分の予定表があれば撮影もまとめてでき、更新も止まりません。
特徴4:動画の先に「次の一歩」がある
概要欄、固定コメント、動画の最後の一言。
どこからでも資料や相談に進める状態にしておきます。
動画単体ではなくサイトや営業まで含めた設計は → YouTubeマーケティングの全体設計 で解説しています。
特徴5:意思決定が速い
企画のOKに2週間かかる会社は、たいていトレンドに置いていかれます。担当者の熱も冷める。
決める人は1人、確認は1回まで。これだけで回り方が変わります。
ポイント
5つすべてを一度にそろえる必要はありません。まずは特徴1(目的を1つ)と特徴5(決める人を1人)から。どちらも予算ゼロで今日から決められます。
7.失敗パターンから学ぶ:成功の裏側
結論
失敗のほとんどは、「目的」「導線」「体制」のどれかが抜けていることが原因です。裏返すと、この3つを押さえれば多くの失敗は防げるんです。

失敗1:目的がないまま、週1投稿だけ続く
「とりあえず始めよう」でスタート。半年後、何が良くて何が悪いのか、誰も判断できません。
そして会議で出るのが「YouTubeって効果ないよね」という一言。
でも実は、効果がないのではなく、測っていないだけです。
家計簿をつけずに「なぜかお金が残らない」と首をかしげるのと、少し似ている。
対策:始める前に、ゴール指標を1つと、6か月後の目標を決める。
失敗2:社内向けの映像を、そのまま載せる
会社紹介ビデオ、展示会映像、説明会の録画。
社内では立派でも、視聴者から見れば「自分に関係ない動画」です。
過去の → 企業の動画制作 資産も、YouTube用に短く切り分けてタイトルを付け直せば、ちゃんと生き返ります。
対策:「視聴者のどの悩みに答える動画か」を1行で言えるものだけ出す。
失敗3:再生は伸びるのに、問い合わせゼロ
話題性のある企画で再生は回った。でも、見ているのは見込み客ではありませんでした。
あるいは、見込み客は来ているのに次へ進む道がない。
視聴者を迷子にさせているパターンです。
対策:コメントや検索語句で視聴者の中身を確認し、概要欄と動画の最後に導線を1つ置く。
失敗4:担当者1人に任せきりで、止まる
企画・撮影・編集・分析をワンオペで抱え、異動や退職でチャンネルごと止まってしまいます。
中小企業では特によく見るケースです。
コムデックも、社内だけでは週2本が安定せず、外部チームを作って解決しています。
対策:作業を分けて、編集やサムネなど外に出せる部分は早めに外へ。
注意
「担当者が辞めたら止まる」状態は、成果が出始めた頃ほど痛手になります。作業の手順と企画リストは、担当者の頭の中ではなく共有の場所に残しておきましょう。
8.自社はどの型? 診断チェックリスト
結論
12問に答えると、自社に合う型が見えてきます。
「はい」が多いグループが、あなたの会社の型です。

12問と聞くと身構えるかもしれませんが、会議資料を読み込むより、たぶん早く終わります。
目的と体制
- 1. YouTubeで達成したい目的を1つ言える
- 2. その目的の数字(応募数・問い合わせ数など)を今も測っている
- 3. 企画を決める人が1人に決まっている
- 4. 月4本以上を半年続けられる予算か人手がある
型A(認知・採用)向き
- 5. 採用に課題がある
- 6. 出演に協力してくれる社員がいる
型B(リード獲得)向き
- 7. 顧客が検索しそうな悩みを10個以上書き出せる
- 8. 資料請求や相談の受け皿(LP・フォーム)がある
型C(専門家)向き
- 9. 経営者や専門家本人が顔を出して話せる
- 10. 「人」で選ばれることが多い商売だ
型D・E(ファン化・営業支援)向き
- 11. 既存顧客から同じ質問をよく受ける
- 12. 営業が毎回同じ説明に時間を使っている
結果の見方
- 1〜4に「いいえ」が2つ以上 → 型選びの前に、目的と体制づくりから。
- 5〜6が多い → 型A
- 7〜8が多い → 型B
- 9〜10が多い → 型C(Bとの合わせ技も強い。コムデックがまさにこれ)
- 11〜12が多い → 型D・E
メモ
型が決まったら、次は企画と数字の見方。記事の最後で、ZiiiRAの無料ガイド「企業YouTubeが伸びる仕組み」を紹介しています。
9.明日からやる90日ロードマップ(三日坊主で終わらせない)
結論
最初の90日は、設計に30日、投稿に30日、改善に30日を使うのがおすすめです。予定を先に決めておくと、三日坊主で終わりにくくなりますよ。
| 期間 | やること | ゴール |
|---|---|---|
| 0〜30日 | 目的とゴール指標を決める/参考チャンネルを3つ分析/企画の柱を3つ決める/3か月分の企画リスト | 「誰に・何を・なぜ」が1枚にまとまる |
| 31〜60日 | 最初の8〜12本を公開/概要欄(最初の3行)・固定コメント・LP・資料の導線を設置 | 数字を測れる状態になる |
| 61〜90日 | CTR・視聴維持率・クリック・ゴール指標を振り返り/伸びた企画を増やし、弱い企画をやめる | 次の3か月の勝ち筋が見える |
ただし、90日で答えが全部出るとは考えないでください。
コムデックも、導線を強化して伸びたのは3年目でした。
90日は「ゴール」ではなく、「方向が合っているかの確認」。
始め方の5ステップ
ロードマップを、着手する順番に並べ直すとこうなります。
- 目的とゴール指標を1つ決める:1章の表から、最後に見る数字を1つ選ぶ
- 型を選ぶ:7章のチェックリストで「はい」が多い型を選ぶ
- 企画リストを作る:見込み客が検索する言葉で、3か月分を書き出す
- 導線を用意してから公開する:概要欄の最初の3行・固定コメント・LPや資料を先に準備する
- 数字で直す:1章の「5点セット」で振り返り、伸びた企画を増やす
急いでいると、ステップ4は後回しにしたくなります。
開店日にレジがないお店と同じで、お客さんが来ても会計できません。
費用は「どこまで頼むか」で決まる
| 進め方 | 自社でやること | 費用の主な中身 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 内製 | ほぼ全部 | 機材・人件費(担当者の時間) | 動画に慣れた人がいる |
| 制作のみ外注 | 企画・出演・分析 | 撮影・編集・サムネの制作費(本数×単価) | 企画は自社で回せる |
| 企画〜運用まで外注 | 出演・意思決定 | 戦略設計・企画・制作・分析改善の月額 | 成果まで伴走してほしい |
注意
具体的な金額は、本数・尺・撮影の有無で大きく変わります。見積もりは「1本いくら」だけでなく「何を成果とみなすか」まで確認してください。
内製ならどこまで抑えられる? ミスミの例
内製でどこまで費用を抑えられるかの参考になるのが、ミスミの例です。台本づくりから公開までを8日間で進め、動画1本あたり1万円で制作していました。外注したのは編集だけです。
ただし、これは社内に出演する人と企画を考える人がいて、その人たちの時間を使えることが前提の数字です。担当者の人件費は、この1万円には含まれていない点に気をつけてください。
出典:宣伝会議 AdverTimes(2025年4月18日)
内製と外注の切り分け
| 作業 | 内製向き | 外注向き |
|---|---|---|
| 目的・KPIの決定 | ◎(決めるのは自社) | 相談役として活用 |
| 企画・台本 | 業界知識が要る部分 | 型づくり、キーワード調査 |
| 出演 | ◎ | ― |
| 撮影・編集 | 簡単なものは可 | ◎(品質と継続のため) |
| サムネイル・タイトル | ― | ◎ |
| 分析・改善 | 数字の確認 | 改善案の提案 |
外注先は「作るだけ」か「企画と運用まで見るか」で、タイプが大きく分かれます。
比較のポイントは → youtube 動画制作 会社の選び方 にまとめました。
90日のあいだ、どの数字を見ればいいか知りたい方へ
ロードマップどおりに進めても、「この数字は良いの?悪いの?」と迷う場面はきっと出てきます。無料資料「YouTubeチャンネル改善チェックシート」(全30ページ)では、見る数字の順番と、症状ごとの直し方をまとめています。
- どの数字から見ればよいか、順番が決まります
- いまの症状から、直す場所を決められます
- 毎月の振り返りを、書き込み式のシートで同じ形で続けられます
10.よくある質問
結論
迷ったときは、「目的は自社で決める」「数字で判断する」の2つに戻ってください。

中小企業でも成功できる?
できます。BtoBや専門サービスの中小企業は、型Bや型Cで戦いやすいんです。
大事なのは登録者数ではなく、見込み客に深く届くことですよ。
何本くらいで効果が出る?
業種と目的で変わりますが、目安は最初の90日で8〜12本です。
その本数を出してから、数字で判断してください。
1〜2本で「効果なし」と決めるのは早すぎますよ。
ショート動画だけで足りる?
認知を広げるだけなら、ショート動画は強い味方です。
ただ、問い合わせや相談まで進んでもらうには、中身を伝える長い動画もあったほうがいいでしょう。
代理店や制作会社に全部任せていい?
作業は任せられますが、目的とゴールの数字を決めるのは自社です。
成果まで一緒に追うパートナーを探すなら、制作会社とマーケティング会社の違いを先に知っておくと安心です。→ YouTube動画制作会社の選び方
費用はどれくらい?
どこまで頼むかで大きく変わるので、一律の金額はありません。
まず「6か月で何を達成したいか」を決めて、必要な本数と体制から逆算するのが確実です。
自社の場合を知りたいときは、記事の最後の無料相談をご利用くださいね。
顔出しできる社員がいなくても始められる?
始められます。ミスミの例では、マーケティングや動画の経験がなかった担当者自身が出演者になり、後輩との掛け合いを見せる形で成果を上げています。
まずは「誰が出るか」を決めることが、最初の分かれ道になりますよ。
リード獲得を狙う動画では、何をCVにすればいい?
動画の中身と自然につながる申し込み先を選んでください。
CINCは、ツールの無料トライアルをCVにしていたときは数字が伸びませんでしたが、無料の「SEO相談窓口」に変えてからは、問い合わせや受注につながるようになりました。
ZiiiRAが支援現場で大事にしていること
ZiiiRAは、企業・経営者・専門家向けのビジネスYouTubeを、戦略設計から企画・制作、表現設計、運用・改善まで一続きで支援しています。
大事にしているのは、再生数だけを追わず、事業の成果から逆算することです。この記事で「目的 × 数字」を最初に置いたのも、同じ考え方からです。
公開している支援実績にも、「成果は案件・期間・市場環境によって異なります」と明記しています。
そして、ZiiiRAが約束しているのは次の一文です。
ポイント
ZiiiRAでは、無理な営業や、根拠のない約束はしません。お話を伺い、難しいと判断した場合も正直にお伝えしています。
11.まとめ:成功事例は「マネる」より「型を選ぶ」
結論
成功事例は、自社の目的に合う型を選んでこそ成果に変わります。

冒頭の問いに戻ります。
成功事例は、たくさん読めば効くものではない。自社の目的に合う型を選んでこそ、学びが成果に変わります。
- 企業YouTubeの成功は、登録者数ではなく目的の達成で測る。
- BtoBの実例5社に共通していたのは、導線づくりと地道な継続。
- 事例は 5つの型 で読むと、自社に置き換えやすい。
自社の型の選び方(3行)
- 目的を1つ決める
- チェックリストで「はい」が多い型を選ぶ
- 90日で8〜12本出して、数字で直す
次の1アクション
まずは、診断チェックリストの1〜4(目的と体制)にだけ答えてみてください。
「いいえ」が2つ以上なら、型選びより先に、目的を1つ決めるところから始めましょう。

無料資料:企業YouTubeが伸びる仕組み(全48ページ)
読者の疑問
「型は分かった。で、実際どう企画して、どの数字を見て直すの?」という方へ。
- 視聴者の疑問から企画を考える方法
- 役割の違う「最初の3本」のつなげ方
- 公開後24時間・72時間・7日・30日の数字から、直す場所を決める方法
再生数ではなく相談につなげるために、何をどの順番で進めればいいかを、手順とチェックリストでまとめています。
「うちはどの型?」を一度話して整理したい方は、無料相談もどうぞ。ZiiiRAの支援内容はサービス紹介にまとめています。
無理な営業や、根拠のない約束はしません。難しいと判断したら、正直にそう伝えます。
運営会社:ZiiiRA
企業・経営者・専門家のビジネスYouTubeを、戦略設計から企画・制作、運用・改善まで支援しています。支援チャンネル数80以上、累計制作本数3,000本以上(ロング・ショート合計)。※成果は、案件・期間・市場環境によって異なります。
出典
- コムデックAIラボ「BtoB企業はYouTubeをやるべき!オウンドメディアとの連携強化で問い合わせの増大に成功した事例から戦略・運用のポイントを解説」 https://www.comdec.jp/comdeclab/dxart-02/
- くろぎ(株式会社LANY)「LANYがBtoBのYouTubeにテコ入れしてリード獲得数1.5倍&お問い合わせ数3.5倍に伸ばした振り返り」(2025年5月19日) https://note.com/kurogiworld/n/n25bd8abc7daf
- 株式会社シミセー「製造業のYouTubeマーケティングの方法とは?2か月で30リード獲得した自社事例を大公開!」 https://shimisee.com/youtube-wp-dl/
- JBpress「3カ月で86本制作し費用対効果は目標の20倍、BtoB製造業のミスミはYouTubeにどのように取り組み成果を上げたのか」(2025年5月23日) https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/88296
- 宣伝会議 AdverTimes「ミスミが手掛けるYouTubeでのBtoBマーケティング、始めるコツと効果検証の方法とは」(2025年4月18日) https://www.advertimes.com/20250418/article495497/
- 才流「登録1.2万・CVR2%「SEO研究チャンネル」YouTube成功の裏側」 https://sairu.co.jp/method/22536/
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※2026年10月時点の情報です。


