
新しく入った人に、先週と同じ説明をまた一から話していませんか。そのたびに「これ、動画にできたら楽なのに」と感じている方も多いでしょう。とはいえ、いざ作ろうとすると、何から撮ればいいのか、何分にすればいいのか、外に頼むといくらかかるのかで手が止まりがちですよね。
実は、研修動画は「見たあと、何ができるようになってほしいか」を先に決めて、1本に1つのテーマだけを入れると、ぐっと作りやすくなるんです。
この記事では、研修動画の種類、作り方の手順、長さと費用の目安、自社で作るか外に頼むかの比べ方、配ったあとの確かめ方まで、順番に紹介しますね。
先に答え
研修動画は「できるようになってほしいこと」から逆算し、1本1テーマで作ります。
研修動画とは、社員やスタッフに仕事のやり方やルールを覚えてもらうための動画のことですね。講師が毎回同じ話をする手間が減り、誰が教えても同じ内容が伝わるようになります。ただし、長い講義をそのまま撮っただけの動画は、最後まで見られにくいのが難点でしょう。手順なら1〜3分、知識の講義なら10〜15分ほどに分け、見たあとに現場で確かめる流れまで決めておくと、研修として役に立ちますよ。
この記事のポイント
- 研修動画とeラーニングの違いと、動画にすると楽になる場面
- 研修動画の4つの種類と、それぞれ向いている内容
- 作り方の7つの手順と、見返されやすい長さの決め方
- 公開されている費用の目安と、自社で作るか外に頼むかの比べ方
- 配り方と効果の確かめ方、業種の違う3社の実例
こんな人向け
社内の研修やマニュアルを動画にしたい人事・教育の担当者や、現場の責任者、予算を決める経営者に向けて書いています。「何から手をつければいいか分からない」「作っても見てもらえるか不安」と感じている方に、そのまま使える内容ですよ。
お客様に向けて商品や仕組みを説明する動画は、→ 説明動画の作り方 で詳しく紹介しています。この記事では、社員に覚えてもらうための動画に絞ってお話しします。
目次
1.研修動画とは?eラーニングとの違いと向いている場面
結論
研修動画は、くり返し教える内容を「いつでも見られる形」にしたものです。
研修動画は、集合研修の講義や現場での手本を、映像と声で残したものですね。見る人は自分の都合のよい時間に、分からないところを何度でも見返せます。
よく似た言葉に「eラーニング」がありますね。eラーニングは、パソコンやインターネットなどを使って学ぶ方法です。確認テストや受講記録の管理を組み合わせることもできます。研修動画はその中身にあたるもの、と考えると分かりやすいでしょう。

動画にすると楽になるのは、次のような場面です。
- 入社した人への説明:会社のルールや設備の使い方など、毎回同じ話をくり返している内容
- 現場の手順:調理、梱包、機械の操作など、文字だけでは伝わりにくい手の動き
- 全社員に同じことを伝える研修:コンプライアンスや情報の取り扱いなど、拠点が多くても内容をそろえたいもの
- 人によって教え方が変わりやすい内容:ベテランごとに強調する点が違い、現場でばらつきが出ているもの
反対に、話し合いながら考える研修や、その場の質問に答えることが大事な研修は、動画だけで済ませると物足りなく感じるかもしれません。動画で知識を先に入れ、集まる時間は話し合いと練習に使う、という分け方がおすすめです。
毎週同じ説明をしている人は、すでに「生きた研修動画」として働いているようなものですよね。その役目を動画に少し任せて、本人には人にしかできない指導に回ってもらいましょう。
2.研修動画のメリットと、気をつけたい点
結論
教える手間と内容のばらつきが減る一方、作りっぱなしでは効果が出ません。
ムビサクが2026年6月に、社内研修で動画を使っている企業の人事・研修担当者500名に聞いた調査では、69.2%が「効果があった」と答えています。効果の内容で多かったのは次の3つでした。
| 効果の内容(最大3つまで) | 答えた割合 |
|---|---|
| 研修運営の手間の削減(日程の調整、講師の手配など) | 52.0% |
| 研修コストの削減(会場費、講師への謝礼、移動費など) | 41.0% |
| 受講者による理解度・習得度のばらつきの解消 | 38.0% |
※出典:ムビサク「動画研修の実態調査」(2026年6月調査、n=500)
ほかにも、外国籍のスタッフが字幕で学べる、遠くの拠点でも同じ内容を受けられる、といった良さがあります。
一方で、気をつけたい点もあるので、先に見ておきましょう。
- 見たかどうか、分かったかどうかが見えにくい:配っただけでは、本当に見たのか、覚えたのかが分かりません
- 古い内容のまま残りやすい:ルールや手順が変わっても、動画だけ昔のままになりがちです
- 長い動画は途中で止められる:1時間の講義をそのまま撮ると、最後まで見る人は減ってしまいます
この3つは、作る前に「どこで確かめるか」「誰が直すか」「どこで区切るか」を決めておけば、ほとんど防げます。動画は先生の代わりにはなりますが、テストの採点まではしてくれないので、そこは仕組みで補いましょう。
3.研修動画の種類:内容に合う見せ方を選ぶ
結論
教える内容に合わせて、4つの見せ方から選びます。
研修動画の見せ方は、大きく4つに分けられます。どれが上ということはなく、教える中身に合うかどうかで選びましょう。
| 種類 | 向いている内容 | 作りやすさ | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 講義型 | 会社の方針、制度、商品の知識 | 講師を撮るだけで作れる | 長くなりやすく、途中で止められやすい |
| 手順・マニュアル型 | 調理、梱包、機械やシステムの操作 | スマートフォンでも撮れる | 手元が見える角度と明るさが大事 |
| ドラマ・ロールプレイ型 | 接客、ハラスメント防止、クレーム対応 | 台本と演じる人が必要 | 費用と手間が大きくなりやすい |
| アニメ・スライド型 | コンプライアンス、情報の取り扱い、仕組みの説明 | 撮影なしで作れる | 現場の空気や手の動きは伝えにくい |

講義型は、いちばん手軽に始められる見せ方です。ただ、話している人の顔だけが続くと飽きやすいので、資料の画面を差し込んだり、話の区切りごとに分けたりすると見やすくなりますよ。
手順・マニュアル型は、手元を見せることがすべてと言ってよいでしょう。見る人と同じ向きから撮ると、左右を逆に覚えてしまう失敗が減ります。
ドラマ・ロールプレイ型は、「こういうとき、どうする?」を自分のこととして考えてもらうのに向いています。ハラスメントや接客の研修のように、文字で読んでも実感がわきにくいテーマで力を発揮しますね。
アニメ・スライド型は、撮影がいらないので、顔を出す人を探さなくてよいのが助かるところです。ルールが変わったときも、絵や文字を差し替えるだけで直せますよ。
迷ったら、まずは手順・マニュアル型から始めるのがおすすめです。自転車の乗り方も、理屈の説明より、手本を見せてもらった記憶のほうが残っていますよね。
4.自社で作るか、外に頼むか、市販の教材を使うか
結論
内製・外注・市販教材は、内容と更新のしやすさで選びます。
研修動画の用意の仕方は、1つに決める必要はありません。先ほどのムビサクの調査でも、「自社で作っているが一部は外部に頼む(編集だけ頼むなど)」が37.4%でいちばん多く、「すべて自社で作る」が26.8%、「すべて外部に頼む」が16.6%、「市販の動画教材を使う」が11.2%でした。
| 用意の仕方 | 向いている内容 | 良いところ | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 自社で作る | 現場の手順、社内のシステムの使い方 | 早く作れて、直すのも簡単 | 担当者の時間が取られ、出来に差が出やすい |
| 外部に頼む | 全社員向けの研修、ドラマ型、ブランドに関わる内容 | 見やすく、伝わる構成で作れる | 費用と時間がかかり、直すたびに頼む必要がある |
| 一部だけ頼む | 自社で撮り、編集や字幕だけを頼む | 費用をおさえつつ、見やすさを上げられる | 撮影の段階で、頼む先と撮り方をすり合わせておく |
| 市販の教材を使う | ビジネスマナー、一般的なコンプライアンス | すぐに使えて、費用も読みやすい | 自社のルールや現場の事情には合わせにくい |
自社の手順や設備が出てくる内容は、自社で作ったほうが早く、変わったときにもすぐ直せます。反対に、全社員が受けるコンプライアンス研修のように、言い回し1つで受け取り方が変わる内容は、外の力を借りたほうが安心でしょう。
外に頼む場合は、頼む先の選び方で出来上がりが大きく変わります。比べ方は → 動画制作会社の選び方 で詳しく紹介しているので、見積もりを取る前に目を通してみてください。
自社で全部抱えるか、全部任せるかの二択で悩む必要はありません。引っ越しも、荷造りは自分で、運ぶのはプロに任せる人が多いですよね。研修動画も同じように、得意なところで分けてしまいましょう。
外に頼む前に、伝える内容と条件を整理したい方へ
動画を外に頼む前に決めておきたいことや、見積もりで確かめる点、制作会社とのやり取りで気をつけることをまとめた無料資料「動画制作 発注前チェックリスト」を、資料のページで公開しています。
- 頼む前に社内で決めておくことを、順番に確かめられます
- 見積もりの中身を、同じ物差しで比べられます
5.研修動画の作り方:7つの手順
結論
「できるようになってほしいこと」を決めてから、分けて、撮って、確かめます。
研修動画は、次の7つの順番で進めると、作り直しが少なくて済むでしょう。
- 見たあとに、何ができるようになってほしいかを書く:「レジの締め作業を1人でできる」のように、行動で書きます
- 教える内容を書き出し、1本1テーマに分ける:今の研修資料やマニュアルを見ながら、まとまりごとに区切ります
- 見せ方を選ぶ:手順なら手元を撮る、ルールならスライドにする、と中身に合わせて決めます
- 台本と撮る場面の一覧を作る:話す言葉と、どこを映すかを1枚にまとめます
- 撮影する:明るい場所で、手元や画面がはっきり見える角度から撮ります
- 編集し、字幕を入れる:大事な言葉は字幕でも見せ、音が出せない場所でも分かるようにします
- 少人数で試し、直してから配る:新しく入った人に見てもらい、つまずいたところを直します

いちばん大事なのは、1つめの「何ができるようになってほしいか」です。ここがあいまいだと、あれもこれも入れたくなり、長くて覚えにくい動画になってしまいます。
2つめの分け方では、今の研修で新人がよく質問するところや、ミスが多いところから先に動画にするのがおすすめですね。全部を一度に作ろうとせず、困っている順に1本ずつ増やしていきましょう。
台本の書き方は、話す人が自然に話せるかどうかで出来が変わります。詳しくは → YouTube台本の作り方 も参考にしてみてください。社内向けの動画でも、そのまま使える考え方です。
7つめの試しの段階は、つい飛ばしたくなるところかもしれません。ですが、作った人には「分かって当然」に見える説明ほど、新人にとってはつまずきやすいものです。味見をしないで出す料理が怖いのと同じで、配る前に一度だけ誰かに見てもらいましょう。
6.研修動画の長さと、見やすい作り方のコツ
結論
手順は1〜3分、講義は10〜15分を目安に分けると、見返されやすくなります。
研修動画の長さに、決まった正解はありません。ただ、仕事の合間に見たり、分からないところだけを見返したりする使い方を考えると、短く分けておくほうが便利です。
| 内容 | 長さの目安 | 分け方の例 |
|---|---|---|
| 現場の手順 | 1〜3分 | 「開店前の準備」「レジの締め」のように作業ごとに1本 |
| 社内のシステムの操作 | 2〜5分 | 「申請の出し方」「承認のしかた」のように画面ごとに1本 |
| 制度やルールの講義 | 10〜15分 | 60分の講義なら、話のまとまりごとに4〜5本に分ける |
| 考えてもらう研修 | 5〜10分 | 場面を1つ見せて、話し合いの時間につなげる |

長さのほかに、見やすくするコツを4つ紹介しますね。
- 最初の10秒で「この動画で何ができるようになるか」を言う:見る人が、今の自分に必要な動画かを判断できます
- 手元は寄りで、全体は引きで撮る:作業の流れを見せたあと、細かい動きを大きく見せると迷いません
- 音がなくても分かるように字幕を入れる:休憩室や店の裏など、音を出しにくい場所でも見られます
- 1本の最後に、確かめる問いを1つ置く:「次の作業は何でしたか?」と聞くだけでも、ただ眺めて終わるのを防げます
スマートフォンで撮る場合は、横向きで構え、手ぶれをおさえる道具や小さな三脚を使うだけで、ぐっと見やすくなりますよ。外付けのマイクがあると、機械の音がする現場でも声が聞き取りやすくなります。
長い動画は、いわば分厚い辞書のようなものです。引けば答えは載っていても、毎日開く人は少ないですよね。必要なところをすぐ開ける、付箋付きのメモのような短さを目指しましょう。
7.研修動画の費用相場:公開されている目安
結論
研修動画の外注費は、形式と任せる範囲で大きく変わります。
研修動画の費用は、撮影するかどうか、演じる人を立てるか、何本作るかで大きく変わります。公開されている目安を、表にまとめておきましょう。
| 種類 | 動画幹事の目安 | ムビサクの目安 |
|---|---|---|
| 講義(セミナー)型 | 5万〜15万円 | 20万〜100万円 |
| 手順・マニュアル型 | 5万〜30万円 | 15万〜200万円 |
| ドラマ型 | 80万円ほどから | 80万〜500万円 |
※出典:動画幹事「動画制作の相場・料金」(2026年8月5日更新)、ムビサク「研修動画の費用相場」(2026年10月20日更新)
同じ種類でも幅が広いのは、どこまで頼むかが違うためです。講師を固定のカメラで撮って字幕を付けるだけなら安くおさまり、オリジナルの絵やナレーション、スタジオでの撮影が入るほど高くなっていくイメージですね。
動画幹事によると、研修動画の発注金額は平均95.9万円、中央値は52万円で、8割近くが100万円までにおさまっています。また、ムビサクの調査で1本あたりの予算をたずねると、「10万円〜30万円未満」が25.8%でいちばん多く、「5万円未満」も24.4%ありました。ただし、この調査には完全内製や市販教材の利用も含まれるため、予算だけで制作方法を判断したり、そのまま外注費の相場と考えたりしないようにしましょう。
費用をおさえるなら、次の3つが効きます。
- 長い講義は自社で撮り、編集と字幕だけを頼む
- 何本かまとめて頼み、撮影の日を1日にまとめる
- よく変わる内容は、直しやすいスライド型にする
動画制作全体の費用の考え方は、→ 動画制作の費用相場 で詳しく紹介しています。見積もりが高いか安いか迷ったときは、あわせて読んでみてください。
8.研修動画の配り方と、効果の確かめ方
結論
置き場所を1つに決め、「見たか」「できるようになったか」を分けて確かめます。
研修動画の置き場所は、社員の数や記録の取りたさで選びます。
| 置き場所 | 向いている会社 | 良いところ | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| YouTubeの限定公開 | まずは少ない本数で試したい会社 | 費用がかからず、スマートフォンですぐ見られる | URLを知っていれば誰でも見られ、誰が見たかは分からない |
| 社内の共有フォルダやポータル | 社内のシステムがそろっている会社 | 社員だけに見せられる | スマートフォンで見にくいことがある |
| 学習管理のシステム | 社員や拠点が多い会社 | 誰がいつ見たか、テストの点数まで残せる | 月額の費用と、最初の設定の手間がかかる |
| 動画マニュアルのサービス | 現場の手順を多く作りたい会社 | 撮影から字幕、配るところまでまとめてできる | 使える機能と費用を、試しながら比べる必要がある |

YouTubeの限定公開は、試しに始めるには十分な方法です。ただ、社外に出せない内容は置かないようにしましょう。社外の人に向けた発信としてYouTubeを使いたい場合は、→ YouTube運用代行 の記事で、自社でやるか任せるかの考え方を紹介しています。
効果を確かめるときは、次の2つを分けて見るのがポイントです。
- 見たかどうか:配布方法に応じて、視聴の傾向や受講完了の記録を確かめます。YouTube限定公開だけでは社員ごとの受講状況は分からないため、確認テストや受講報告を組み合わせましょう
- できるようになったかどうか:確認テストの点数、現場で手順どおりにできているか、同じ質問やミスが減ったか
「見た人が多いから成功」とは言い切れません。本当に見たいのは、現場の動きが変わったかどうかですよね。動画を見たあとに、先輩が新人の作業を一度見て確かめる時間を作ると、動画と現場がつながります。
テレビの料理番組を見ただけで、同じ料理が作れる人は少ないはずです。研修動画も、見たあとに一度やってみる時間があってこそ、身についていきますよ。
9.実例:研修動画で教え方を変えた3つの会社
結論
3社は、それぞれの教育課題に合わせて動画を活用しています。
公開されている事例の中から、業種の違う3社を紹介しますね。数字は、各社の取材記事に載っている内容です。
実例1|FOOD & LIFE INNOVATIONS(飲食チェーン):入社時の説明を90分から10〜15分にした
FOOD & LIFE INNOVATIONSは、寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」などを100店舗以上展開している会社ですね。毎月およそ100人、年間で約1,200人が新しく入るため、教える時間の確保が大きな悩みでした。
- 前の困りごと:新しい店を開くときは、店長1人が20〜30人のホールスタッフを約2週間で育てる必要があった。紙の早見表では、細かい動きまで伝わらなかった
- 動画にした内容:料理の作り方は作る人の目線で、接客はお客様の目線で撮影。レジ、予約、衛生、入社時の説明まで動画にした
- 変わったこと:入社時の説明が90分から10〜15分になり、1人あたり約75分、年間で約1,500時間を減らせた。混み合う時間の料理の提供が、約20分から約10分に縮まった店もあった
- 続ける工夫:新しいメニューの動画は約3週間前に公開し、1週間たっても見られていない店には声をかけている
- 出典:動画マニュアルのサービスを提供する会社の導入事例(2026年6月取材)
ZiiiRA
ポイント:麻布十番の店では、夜のスタッフの約7割が外国籍だそうです。言葉に頼らず、目線ごとに撮り分けた動画が、教える側と覚える側の両方を助けているといえるでしょう。
実例2|日本アクセス(食品の卸売):全社員向けのコンプライアンス研修を外部に頼んだ
日本アクセスは、食品の卸売を手がける会社ですね。全社員が受けるコンプライアンス研修を、オリジナルのイラストとナレーション入りのスライド型のeラーニングとして、研修会社に頼んで作りました。
- 頼み先の選び方:3〜4社と話をして、自社の学習管理のシステムで受講の記録が取れる形で、オリジナルの教材を作れる会社を選んだ
- 役割の分け方:伝えたい場面の筋書き(シナリオ)は自社で書き、絵や音声、仕上げを頼んだ
- 進め方:2024年10月に相談、12月に発注、2025年3月から6月に制作し、7月から配った
- 変わったこと:4,000人を超える社員が受け、アンケートでは95%以上が前向きな答えだった。「長さもちょうどよい」という声の一方で、「簡単すぎる」という声もあった
- 出典:研修会社ヒューマンサイエンスの導入事例
ZiiiRA
ポイント:作ったイラストを、社内に貼るポスターにも使い回す予定だそうです。中身は自社で決め、見せ方は外の力を借りる、という分け方は、全社員向けの研修で参考になるでしょう。
実例3|日世(ソフトクリームの製造):工場の新人研修で、教える人の時間を1回10分にした
日世は、ソフトクリームの原料やコーンを作っている会社ですね。工場では、外国籍のスタッフが増えるなかで、紙のマニュアルだけでは伝わらない場面が出ていました。
- 前の困りごと:教える人が、入社した人向けに1回2時間の講義を週に2〜3回行っていた。50枚近いスライドを使っても、人によって強調する点が違い、現場でルールが守られないことにつながっていた
- 変わったこと:講義の一部を動画に置き換え、教える人が付くのは最初と最後の確認だけになり、1回あたり10分になった。教える手間は約10分の1になったそうです
- 言葉の壁:字幕を翻訳して見せるようにしたところ、外国籍のスタッフの理解度テストの正答率が100%近くまで上がった
- 作る手間:前に使っていた編集ソフトでは1本に1時間以上かかっていたが、今は約5分で作れるようになった
- 出典:動画マニュアルのサービスを提供する会社の導入事例
ZiiiRA
ポイント:教える人が「最初と最後の確認」だけに回った点が大事なところです。動画に任せきりにせず、人が確かめる時間を残したことで、教える質が保たれているのでしょう。
3社の進め方を比べると、次のようになります。
| 会社 | 動画にした内容 | 作り方 | 変わったこと |
|---|---|---|---|
| FOOD & LIFE INNOVATIONS | 料理、接客、レジ、入社時の説明 | 自社で撮影 | 入社時の説明が90分から10〜15分に |
| 日本アクセス | 全社員向けのコンプライアンス | 筋書きは自社、制作は外部 | 4,000人超が受け、95%以上が前向きな答え |
| 日世 | 工場の入社時研修 | 自社で撮影し、字幕を翻訳 | 教える人の時間が1回10分に |
10.研修動画で失敗しやすい4つのパターン
結論
「長すぎる」「配りっぱなし」「直さない」「現場とずれる」の4つに気をつけます。
研修動画がうまく使われないときは、たいてい次のどれかに当てはまるでしょう。
- 長い講義をそのまま撮った:60分の動画は、仕事の合間には見終えにくいことがあります。受講時間を確保するか、話のまとまりごとに分けましょう
- 配りっぱなしにした:見たかどうか、できるようになったかを確かめないと、動画は棚の奥の教科書と同じになってしまいます
- 古い内容のまま残した:手順やルールが変わったら、動画も直す担当と時期を決めておきます
- 現場のやり方とずれていた:本社だけで作ると、現場の実際の動きと違う動画になりがちです。撮る前に、現場の人に一度見てもらいましょう

特に4つめは、作る側が気づきにくい失敗です。動画を見た新人が、現場で「動画と違うよ」と言われてしまうと、動画そのものが信用されなくなってしまいます。
研修動画は、作った日がいちばん新しく、そこから少しずつ古くなっていくものですよね。年に1回の見直し日をカレンダーに入れておくと、気づいたら化石になっていた、ということを防げますよ。
11.研修動画のよくある質問
結論
迷いやすい点は、ここで先に確かめておきます。
研修動画の長さは、何分がいいですか?
内容で変わります。現場の手順なら1〜3分、社内のシステムの操作なら2〜5分、制度やルールの講義なら10〜15分が目安でしょう。長い講義は、話のまとまりごとに分けておくと、必要なところだけを見返しやすくなります。
研修動画は、スマートフォンだけでも作れますか?
作れます。手順・マニュアル型なら、スマートフォンと小さな三脚、外付けのマイクがあれば十分でしょう。全社員向けの大事な研修や、ドラマ型のように演出が必要なものは、外に頼むことも考えてみてください。
研修動画は、YouTubeで配っても大丈夫ですか?
限定公開にすれば、URLを知っている人だけが見られる形で配れます。ただし、URLが社外に伝わると誰でも見られるので、社外に出せない内容は社内のシステムに置きましょう。誰が見たかを記録したい場合も、学習管理のシステムのほうが向いています。
研修動画を外に頼むとき、著作権はどうなりますか?
契約の内容しだいです。作った動画を社内で直したり、別の研修に使い回したりしたい場合は、権利の扱いと、元のデータを受け取れるかを契約の前に確かめてください。出演した社員や使った音楽を、どの範囲で使ってよいかもあわせて決めておくと安心です。
研修動画の制作費は、経理上どう扱えばいいですか?
使い方や金額によって、扱いが変わることがあります。研修の費用として扱うのか、長く使う資産として扱うのかで考え方が分かれる場合もあるので、発注の前に顧問の税理士や会計の担当者に確かめておくと安心ですね。
まとめ:研修動画は「できるようになってほしいこと」から作る
結論
何ができるようになってほしいかを決め、短く分けて作り、見たあとに確かめます。
研修動画は、作ろうと思うと決めることが多く見えますよね。ですが、見たあとに何ができるようになってほしいかを1つずつ決めれば、入れる内容も、見せ方も、長さも自然に絞れます。
- 見せ方は、講義型・手順型・ドラマ型・アニメ型から、教える中身に合わせて選ぶ
- 手順は1〜3分、講義は10〜15分を目安に、1本1テーマで分ける
- 外注費は形式と任せる範囲で大きく変わるため、費用表を参考に、同じ条件で見積もりを比べましょう
- 配ったあとは、「見たか」と「できるようになったか」を分けて確かめる
次の1アクション
今の研修で、新人からいちばんよく聞かれる質問を3つ書き出してみてください。その中で答えがいちばん短いものを、スマートフォンで1本撮ってみるところから始めましょう。
無料資料:動画制作 発注前チェックリスト
動画を外に頼む予定のある担当者に向けた資料です。
- 頼む前に社内で決めておくことを、順番に確かめられます
- 見積もりの中身を、同じ物差しで比べられます
- 制作会社とのやり取りで、気をつける点を整理できます
資料のページから、無料でダウンロードしていただけます。
研修動画の中身や作り方を一緒に整理したい方は、無料相談もご利用ください。無理な営業や、根拠のない約束はしません。お話を伺って難しいと判断した場合も、正直にお伝えします。
支援内容はサービス紹介にまとめています。
運営会社:ZiiiRA
企業・経営者・専門家のビジネスYouTubeを、戦略設計から企画・制作、運用・改善まで支援しています。支援チャンネル数80以上、累計制作本数3,000本以上(ロング・ショート合計。公式サイト掲載の実績)。※成果は、案件・期間・市場環境によって異なります。
出典
- ムビサク「【2026年版】動画研修の実態調査」(2026年6月調査、n=500) https://mvsk.jp/column/research-report-20260616-video-training
- ムビサク「研修動画の費用相場」(2026年10月20日更新) https://mvsk.jp/column/120137
- 動画幹事「動画制作の相場・料金を徹底解説」(2026年8月5日更新) https://douga-kanji.com/posts/price
- Teachme Biz「株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONS 導入事例」(2026年6月取材) https://biz.teachme.jp/casestudy/foodandlifeinv/
- ヒューマンサイエンス「株式会社日本アクセス様 eラーニング制作事例」 https://www.science.co.jp/case/nippon-access/el/
- tebiki「株式会社日世 導入事例」 https://tebiki.jp/case/nissei.html
関連記事
※2026年10月時点の情報です。
※2026年10月時点の情報です。



