NEWS / 2026.10.23

YouTube分析のやり方|アナリティクスで見る数字と直す順番、無料ツールの比較【症状別の早見表付】

更新日:2026年10月23日|ZiiiRA編集部

次の一手が見えるYouTube分析。見る数字と直す順番。深い緑の背景に、なだらかなグラフを映したノートパソコンとスマートフォンがある

YouTubeのアナリティクスを開いてみたものの、グラフと数字がたくさん並んでいて、どこを見ればいいのか分からなくなった経験はないでしょうか。再生回数を毎週報告しているのに、次に何を直すかは決まらないまま、という会社も少なくありません。

実は、YouTube分析で大事なのは数字を全部読むことではなく、見る順番を決めておくことなんです。

この記事では、YouTube Studioのアナリティクスで見る場所と基本の数字、見る順番、症状から直す場所を決める早見表、毎月の回し方、分析ツールの選び方、実際に分析から動画を変えた会社の例まで、順番に紹介しますね。

先に答え

YouTube分析は、直す場所を1つ決めるために見ます。

YouTube分析とは、YouTube Studioのアナリティクスなどで自社チャンネルの数字を確かめ、次の動画やタイトル、サムネイルのどこを直すかを決める作業のことです。数字は「届く → 押される → 見続ける → 動く」の4つの段階に分けて、手前から順に見ていくと迷いません。いちばん弱い段階を1つだけ直し、数週間後に同じ物差しで比べてみましょう。この繰り返しが、再生回数を眺めるだけの報告を、成果につながる改善に変えてくれます。

この記事のポイント

  • YouTube Studioのアナリティクスで見る場所と、基本の数字の意味
  • 数字を見る順番(届く・押される・見続ける・動くの4段階)
  • 症状から直す場所を決める早見表と、視聴者維持率グラフの読み方
  • 月1回の振り返りの進め方と、記録シートの例
  • 分析ツールの比較と、分析から動画を変えた実例2社

こんな人向け

企業のYouTubeチャンネルを社内で運用している担当者や、その報告を受ける経営者・マーケティングの責任者に向けて書いています。「数字は毎月見ているのに、何を直せばいいか分からない」「再生回数の報告で終わってしまう」と感じている方にそのまま使える内容です。

YouTubeで何を目標にするか(KPIの決め方)から整理したい方は、先に → YouTubeマーケティングとは を読んでみてください。この記事では、目標が決まったあとの数字の見方と直し方に絞ってお話しします。

1.YouTube分析で見る場所:YouTube Studioのアナリティクス

結論

自社の数字は、無料のアナリティクスで十分に見られます。

自社チャンネルの分析は、まずYouTube Studioの「アナリティクス」から始めましょう。チャンネルを持っていれば誰でも無料で使え、YouTubeだけが持っている数字(表示された回数や、動画のどこで離れたかなど)を見られるのはここだけなんです。

明るいオフィスの窓辺で、女性の担当者がノートパソコンのグラフを見ながら考えている様子

アナリティクスのタブと、そこで分かること

YouTubeヘルプでは、アナリティクスのタブとして「概要」「コンテンツ」「リーチ」「エンゲージメント」「視聴者」「収益」「トレンド」が紹介されています。チャンネルの状況によって表示されないタブもあるので、見えないものは気にしなくて大丈夫ですよ。

タブ 分かること 最初に見たい数字
概要 チャンネル全体の調子と、よく見られている動画 視聴回数、総再生時間、登録者の増減
コンテンツ 動画・ショート・ライブなど種類ごとの見つけられ方 種類ごとのインプレッション数と総再生時間、人気の動画
リーチ 動画がどれだけ表示され、押されたか インプレッション数、インプレッションのクリック率、トラフィックソース
エンゲージメント どれだけ長く見られたか 平均視聴時間、視聴者維持率、終了画面のクリック
視聴者 どんな人が見ているか 月間視聴者数、新しい視聴者・ライトな視聴者・コアな視聴者の割合
収益 広告などの収益(収益化しているチャンネルのみ) 企業のチャンネルでは見ないことが多い
トレンド 自社の視聴者とYouTube全体でよく検索されていること 次の企画のヒントになる検索の傾向

2026年7月からは、新しいYouTube Studioが少しずつ提供されているため、画面の並びがこの表と違って見えることもあります。名前の付いた数字の意味は変わらないので、探すときは数字の名前で探すと見つけやすいでしょう。

もう少し細かく比べたいときは、各タブの「詳細」から開く詳細モードを使います。期間を並べて比べる、動画を絞り込む、表をスプレッドシートに書き出すといったことができるので、月1回の振り返りではこちらを使うと便利です。

再生回数より先に「目的の数字」を決める

アナリティクスを開く前に、チャンネルの目的に合わせて「最後に見る数字」を1つ決めておきましょう。目的が決まっていないと、どの数字が良くて、どの数字が悪いのかを判断できないからなんです。

チャンネルの目的 最後に見る数字の例 見る場所
問い合わせや資料請求を増やす 動画から来たサイトの訪問と、問い合わせの数 Googleアナリティクス4(GA4)、問い合わせフォームの「知ったきっかけ」
商品やサービスの理解を深める よく見られている説明動画の総再生時間、商談での話題 アナリティクスの「エンゲージメント」、営業担当の記録
会社やブランドを知ってもらう 新しい視聴者の数、指名で検索された回数 アナリティクスの「視聴者」、Googleの検索の数字
採用につなげる 採用ページへの訪問、応募者の「動画を見た」の声 GA4、面接での聞き取り

再生回数や登録者数は、ここまでの途中の数字です。途中の数字が伸びても、最後の数字が動いていなければ、直す場所はまだ別にあると考えましょう。

まず覚えたい基本の数字

数字 意味 見るときの注意
インプレッション数 YouTubeの中で、動画のサムネイルが表示された回数 外部のサイトや終了画面での表示は数えられていない
インプレッションのクリック率 表示されたうち、押されて見られた割合 表示される場所で大きく変わる。公開直後は判断しない
視聴回数 動画が見られた回数 YouTubeの外から来た視聴も入るため、表示回数より多いこともある
平均視聴時間 1回の視聴で見られた時間の平均 動画の長さが違う動画どうしでは比べにくい
視聴者維持率 動画のそれぞれの時点で、まだ見ている人の割合 グラフの形で見る。データの反映に1〜2日かかる
トラフィックソース 視聴者がどこから来たか(検索、おすすめ、外部など) 来た場所ごとにクリック率も維持率も違う
新しい視聴者・リピーター 初めて見た人と、また見に来た人 目的が「知ってもらう」なら新しい視聴者を重く見る

2.YouTube分析のやり方:見る順番は「届く → 押される → 見続ける → 動く」

結論

数字は4つの段階に分け、手前から順に見ます。

YouTubeの数字は、視聴者の動きの順番に並べ直すと、ぐっと読みやすくなります。サムネイルが表示され(届く)、押され(押される)、最後のほうまで見られ(見続ける)、サイトを開いたり登録したりする(動く)という4つの段階です。

白い会議室で、3人の社員が壁のモニターに映したグラフを一緒に見ながら話し合っている様子

4つの段階と、それぞれで見る数字

段階 見る数字 弱いときに直す場所
① 届く インプレッション数、トラフィックソース テーマ選び、タイトルの言葉、検索される言葉との合い方
② 押される インプレッションのクリック率 サムネイル、タイトル
③ 見続ける 視聴者維持率、平均視聴時間 冒頭の30秒、話の順番、動画の長さ
④ 動く 終了画面・概要欄のクリック、登録者の増減、サイトへの訪問、問い合わせ 動画の最後の案内、概要欄の1行目、リンク先のページ

ポイントは、手前の段階から見ていくことです。そもそも表示されていない動画のサムネイルを作り直しても、変わる余地はほとんどありませんよね。逆に、よく表示されて押されているのに冒頭で離れているなら、直すのはサムネイルではなく動画の始まり方なんです。

期間と比べる相手を決めておく

数字は、比べる相手があって初めて良し悪しが分かります。毎月の振り返りでは、次の3つをそろえておくと判断がぶれません。

  • 期間:いつも「過去28日間」など同じ長さで見る。季節で数字が動く業種なら、去年の同じ時期とも比べる
  • 比べる動画:長さと種類が近い自社の動画どうしで比べる。10分の解説動画と60秒のショートを並べても、学べることは少ない
  • 待つ時間:公開した直後の数字では判断しない。YouTubeヘルプでも、十分な表示回数がたまる前のクリック率で決めないよう案内されています

サイトに来たあとの動きは、GA4で見る

YouTubeのアナリティクスで分かるのは、YouTubeの中での動きまでです。動画を見た人が自社のサイトに来て、資料請求や問い合わせまで進んだかどうかは、Googleアナリティクス4(GA4)など、サイト側の数字で確かめる必要があるんです。

概要欄に貼るリンクに「どの動画から来たか」が分かる目印(UTMパラメータ)を付けておくと、GA4で動画ごとの訪問や問い合わせを分けて数えられるようになります。問い合わせフォームに「何で知りましたか」の欄を作り、「YouTube」を選べるようにしておくのも、手軽で確かな方法ですよ。

3.症状別:数字から直す場所を決める早見表

結論

症状から、いちばん弱い段階を1つ選んで直します。

ここからは、よくある症状ごとに、まず見る数字と直す場所を整理します。全部を一度に直そうとせず、いちばん当てはまる症状を1つ選んでみてください。

夕方のリビングのソファで、男性がくつろぎながらスマートフォンで動画を見ている様子

症状別の早見表

よくある症状 まず見る数字 考えられる原因 直す場所
公開しても、ほとんど見られない インプレッション数、トラフィックソース 探されていないテーマ、言葉がずれている テーマ選び、タイトルに入れる言葉
表示はされているのに、押されない インプレッションのクリック率 サムネイルで中身が伝わらない、スマートフォンで文字が読めない サムネイル、タイトル
押されるのに、すぐ離れる 視聴者維持率(最初の30秒) サムネイルと中身がずれている、前置きが長い 冒頭の30秒、サムネイルとの約束の合わせ方
途中で急に離れる 視聴者維持率グラフの谷 話がそれた、同じ話が続いた、画面が単調 谷の場面の編集、話の順番
最後まで見られるのに、何も起きない 終了画面・概要欄のクリック、サイトへの訪問 次にしてほしいことを伝えていない 動画の最後の案内、概要欄の1行目、リンク先
登録者は増えるのに、問い合わせが増えない 視聴者の年齢・地域、問い合わせの「知ったきっかけ」 お客様ではない人に見られている テーマを、お客様が抱える悩みに寄せる

クリック率は「2〜10%」を目安に、同じ場所どうしで比べる

YouTubeヘルプによると、YouTubeの全チャンネルと全動画の半数では、インプレッションのクリック率が2〜10%の範囲に入るそうです。ただし、トップページのように多くの人に表示される場所ではクリック率が下がるのが自然で、チャンネルページのように知っている人が多い場所では上がりやすいとされています。

そのため、クリック率は1つの数字だけで良し悪しを決めず、トラフィックソースごとに、自社の過去の動画と比べてみましょう。クリック率が高いのに平均視聴時間が短い場合は、サムネイルが中身より大げさになっているサインです。押されても期待と違えばすぐに離れられてしまい、おすすめにも出にくくなるので、注意したいところですね。

視聴者維持率グラフは「4つの形」で読む

視聴者維持率のグラフは、形を見るだけでも多くのことが分かります。YouTubeヘルプでは、次の4つの形が紹介されています。

グラフの形 意味 直し方のヒント
平坦 その部分を最後まで見ている人が多い 同じ作り方を、ほかの動画でも試す
緩やかな下降 時間とともに少しずつ離れている(どの動画でも起きる) 下がり方が急な動画だけ、話の順番を見直す
山 何度も見られた、または共有された部分 人気の場面なら、そのテーマで次の動画を作る。分かりにくくて見直された可能性もある
谷 飛ばされた、または見るのをやめた部分 その場面を短くする、順番を前後させる

なかでも大事なのが、最初の30秒です。YouTubeヘルプでは、30秒が過ぎたあとも見続けている人の割合(イントロ)が低い場合、サムネイルやタイトルを中身に合わせることと、最初の30秒の作り方を変えることがすすめられています。冒頭のあいさつや会社紹介が長い動画は、まずここから直してみてください。

タイトルとサムネイルは、A/Bテストで確かめる

サムネイルを直すときに迷ったら、YouTube Studioの「A/Bテスト」で確かめる方法があります。1本の動画で、タイトルやサムネイルを最大3つまで試し、もっとも総再生時間が長かったものが自動で採用される仕組みです。

  • パソコンのYouTube Studioで、上級者向け機能を有効にすると使える
  • ショート動画では使えない
  • テストは2週間以内に終わる。差が小さいと、はっきりした結果が出ないこともある

似たサムネイルどうしだと差が出にくいので、文字の大きさや写真の選び方など、違いがはっきり分かる案で試すのがコツですよ。

数字を見たあと、どこを直すかで迷っている方へ

見る数字の順番と、症状から直す場所を決める手順、毎月の振り返りシートをまとめた無料資料「YouTubeチャンネル改善チェックシート」(全30ページ)を、資料のページで公開しています。

  • 見る数字と順番を、社内でそろえられます
  • 今の症状から、次に直す場所を1つに決められます

4.改善の回し方:月に1回、1つだけ直して比べる

結論

直すのは1回に1か所、比べるのは同じ物差しです。

分析は、1回きりで終わらせず、毎月同じ形で続けると効いてきます。一度にたくさん変えてしまうと、どの変更が効いたのか分からなくなるため、直すのは1回に1か所にしておきましょう。

木の机の上に、月の予定表とペン、ノートパソコン、付箋、お茶が整えて置かれている様子

月1回の振り返りの5つの手順

  1. 目的の数字を見る:問い合わせや資料請求など、最後に見る数字が先月からどう動いたかを確かめる
  2. 4つの段階を手前から見る:届く・押される・見続ける・動くのうち、先月より下がった段階、またはいちばん弱い段階を探す
  3. 原因の動画を絞る:その段階で数字が低い動画を2〜3本選び、維持率グラフやトラフィックソースを開いて理由を考える
  4. 直す場所を1つ決める:早見表を使って、次の動画で変えることを1つだけ決める(例:冒頭のあいさつを10秒以内にする)
  5. 記録して、次の月に比べる:変えた内容と日付を残し、同じくらいの本数がたまったら、変える前の動画と同じ期間・同じ数字で比べる

記録シートの例

振り返りは、スプレッドシート1枚で十分です。次のような列を作っておくと、担当者が替わっても続けやすくなりますよ。

記入する月 いちばん弱かった段階 見た数字 直したこと 比べる時期 結果
例:11月 ③ 見続ける 最初の30秒の維持率が、ほかの動画より低い 冒頭のあいさつを削り、結論から話す 12月(同じ長さの動画3本) 30秒後の維持率を、変える前の3本と比べて記入
12月
1月

結果の欄には、良くならなかったことも書いておきましょう。「冒頭を変えても変わらなかった」という記録は、次に疑う場所を教えてくれる大事な手がかりなんです。

社内への報告は「数字+次にやること」をセットにする

経営者や上司への報告が再生回数の一覧だけだと、「で、次はどうするの?」という話で終わりがちですよね。報告は、目的の数字、いちばん弱かった段階、来月に直すこと、の3行にまとめてみてください。数字を見る時間より、次の手を話し合う時間のほうが長くなり、チャンネル運用が改善の場に変わっていきます。

5.YouTube分析ツールの比較:自社を見るもの・他社を見るもの

結論

自社はStudio、ほかの道具は目的を決めて足します。

YouTubeの分析ツールには、自社チャンネルの数字を見るものと、他社チャンネルの公開されている数字を見るものがあります。まずは無料のYouTube StudioとGA4で始め、足りないことがはっきりしてからほかのツールを足すと、ムダがありません。

主な分析ツールの比較

ツール 主に見るもの 他社のチャンネル 日本語 料金の形 向いている使い方
YouTube Studio(アナリティクス) 自社の表示回数、クリック率、維持率、視聴者 見られない 対応 無料 すべての分析の土台
Googleアナリティクス4(GA4) 動画から来たサイトの訪問と、問い合わせ 見られない 対応 無料 「動く」段階を確かめる
vidIQ 検索される言葉、企画のヒント 一部見られる 一部対応 無料プランと有料プラン タイトルやテーマの言葉選び
TubeBuddy 検索される言葉、タグ、サムネイルのテスト 一部見られる 一部対応 無料プランと有料プラン 動画ごとの設定をまとめて整える
Social Blade 他社の登録者数・視聴回数の推移 見られる 英語が中心 無料で見られる範囲あり 競合や業界のチャンネルの伸び方を見る
kamui tracker 国内チャンネルの数字、伸びている動画 見られる 対応 有料プランが中心 国内の競合や業界の動きを調べる

料金やできることは、時期によって変わることが多いので、使う前に各ツールの公式ページで確かめてください。外部のツールに自社のチャンネルをつなぐときは、どこまでの権限を渡すかも、社内で確認しておくと安心です。

他社のチャンネルを見るときは「テーマと出し方」を見る

他社のチャンネルでは、クリック率や維持率などの内部の数字は見られません。そのかわり、公開されている情報から次のようなことは分かります。

  • 視聴回数が多い動画のテーマと、タイトルに入っている言葉
  • 動画の長さ、公開の間隔、ショートと長い動画の割合
  • サムネイルの文字の量や色づかい
  • コメント欄で、視聴者がどんなことを質問しているか

他社の数字は、自社の目標にするより、テーマ選びやサムネイルを考えるときのヒントとして使うのがおすすめです。業界によってお客様の数も検索される量も違うので、登録者数だけを比べても、自社で直す場所は見えてこないからなんです。

6.実例:分析から動画を変えた2社

結論

2社とも、数字を見て「やめること」まで決めていました。

ここでは、アナリティクスの数字を見て動画の作り方を変えた2つの例を紹介します。どちらも、各社が公開している記事やインタビューの内容で、数字は公開時点のものです。

実例1|弥生(業務ソフト):離れる場所を見て、撮る場所と話し方を変えた

会計ソフトなどを手がける弥生は、2020年からYouTubeに本格的に取り組み、登録者を約300人から1万3,000人以上に増やしてきました。2023年5月に公式のnoteで公開された振り返りでは、分析を手がかりにした次のような変更が紹介されていますね。

  • やめたこと:紙芝居のようなアニメの動画は、本題に入るまでが長く、押されにくいうえに途中で離れる人も多かったため、作るのをやめた
  • 変えたこと:税理士が解説する動画を、会議室での撮影から、税理士の自宅でスマートフォンを使う撮影に変え、話すテンポも速くした。その結果、視聴者維持率と、動画を見たあとにチャンネル登録する人の数がはっきり良くなったそうです
  • 分析の進め方:支援会社から、どこで離れているか、どんなテーマが登録につながっているかを細かくまとめた報告を受け、次の企画に生かした
  • 見る人に合わせた工夫:多くの人がスマートフォンで見ていることから、小さな画面でもひと目で分かるサムネイルにしている
  • 分けたこと:2022年3月に、個人事業主に向けた動画を別のチャンネルに分けたところ、見る人がはっきりして、本体のチャンネルは1万人を超え、分けたチャンネルも1年で7,000人近くまで増えた
  • 出典:弥生の公式note(2023年5月30日公開)。数字は記事公開時点のものです。2026年10月時点では、本体のチャンネルの登録者は約6万人になっています

ZiiiRA

ポイント:数字を見て「作り込んだ動画をやめる」と決めた点が学びになります。第3章の早見表でいう「押されるのに、すぐ離れる」「途中で急に離れる」に、撮り方と話し方の両方から手を打った例と言えそうです。

実例2|千葉ジェッツ(プロバスケットボール):目的に合わせて、見る数字を選んだ

Bリーグの千葉ジェッツは、親会社のMIXIのデザイン本部と一緒に、公式のYouTubeチャンネルを育ててきました。2025年2月に公開されたインタビューによると、登録者は約3年でおよそ3倍の16万2,974人(2024年12月22日時点)に増えていますね。

  • 目的:新しいアリーナ(LaLa arena TOKYO-BAY)に足を運んでもらうことを目標にし、登録者の数よりも、総再生時間とエンゲージメントを大事にした
  • 新しい人への入り口:ショート動画で、まだチームを知らない人との接点を作った
  • サムネイルの改善:社内でサムネイルの作り方を学ぶ勉強会(「サムネ道場」)を開き、その後に公開した動画のクリック率が4.2ポイント上がった
  • 視聴者の分析:登録者を分析したところ、女性が多く、年齢も30〜40代から10〜20代へと広がっていることが分かった
  • ほかのSNSとの比べ方:調査では、1つのコンテンツが見られる時間が、YouTubeがもっとも長かったと紹介されています
  • 出典:クリエイター向けの情報サイト「クリエイターズステーション」のインタビュー記事(2025年2月12日公開)。数字は記事公開時点のものです

ZiiiRA

ポイント:「アリーナに来てもらう」という目的から逆算して、登録者数ではなく再生時間を見ていた点が参考になります。第1章の「最後に見る数字を先に決める」考え方そのものですよね。

2社の比較

比べる点 弥生 千葉ジェッツ
チャンネルの目的 会計や税金の疑問に答え、ファンを増やす アリーナに足を運んでもらう
重く見た数字 視聴者維持率、見たあとの登録 総再生時間、エンゲージメント、クリック率
分析で分かったこと 本題までが長い動画は押されにくく、離れやすい 見ている人の性別と年齢の広がり
直したこと 撮る場所と話すテンポ、チャンネルを分ける サムネイルの作り方、ショートでの入り口
公開されている成果 約300人から1万3,000人以上へ(2023年5月時点) 約3年で登録者がおよそ3倍(2024年12月時点)

2社とも、数字を見たあとに「何をやめて、何を変えるか」まで決めていました。真似するなら、自社のチャンネルの目的が近いほうから、重く見る数字を選んでみてください。

7.社内で分析するか、プロに頼むか

結論

数字は社内で見て、迷う部分だけ相談します。

数字を見ること自体は、社内でも十分にできます。毎月の振り返りを担当者が回し、そのうえで次のような場面が続くなら、外の力を借りることも考えてみましょう。

窓の大きな明るい打ち合わせスペースで、男性の担当者がタブレットを見せながら、女性に説明している様子
  • 3か月ほど続けても、目的の数字(問い合わせなど)がまったく動かない
  • 直す場所は分かっているのに、企画や撮影、編集を変える人手がない
  • サイトや広告の数字とつなげて見る仕組みを、社内で作れない
  • 報告が担当者1人に偏っていて、休むと止まってしまう

弥生の例のように、数字の分析は外に頼み、出演や撮影は社内で続けるという分け方もあります。頼む場合の費用の目安と、会社ごとの任せられる範囲の違いは、→ YouTube運用代行の費用と選び方 で月額の価格帯ごとに整理していますので、あわせて読んでみてください。ZiiiRAでは、再生回数ではなく問い合わせなどの成果から逆算して、見る数字を決めるところから一緒に考えています。

8.YouTube分析のよくある質問

結論

迷いやすい点は、ここで先に確かめます。

YouTubeの分析は、どのくらいの頻度ですればいいですか?

全体の振り返りは月に1回で十分です。公開した動画ごとの確認は、表示回数がある程度たまる1〜2週間後に一度見ておくと、次の動画にすぐ生かせます。毎日数字を見ると小さな上下に振り回されやすいので、決まった日に、同じ期間で見ると落ち着いて判断できますよ。

クリック率は何%あれば合格ですか?

一律の合格ラインはありません。YouTubeヘルプでは、全チャンネルと全動画の半数が2〜10%の範囲にあると紹介されていますが、表示される場所で大きく変わります。自社の過去の動画のうち、同じトラフィックソースから来た数字と比べて、上がったか下がったかを見てください。

他社のチャンネルのクリック率や維持率は分かりますか?

分かりません。クリック率や視聴者維持率は、チャンネルの持ち主だけがアナリティクスで見られる数字です。他社については、視聴回数や登録者数の推移、動画のテーマや長さなど、公開されている情報から読み取ることになります。

ショート動画も、同じように分析すればいいですか?

見る順番の考え方は同じですが、重く見る数字が変わります。ショートは、おすすめのフィードで次々に流れてくるため、見続けた人の割合や、最後まで見られたかが特に大事になります。なお、タイトルとサムネイルのA/Bテストは、ショートでは使えません。

数字が少ないチャンネルでも、分析する意味はありますか?

あります。視聴回数が少ないうちは、数字のぶれが大きいので細かい差は気にせず、「表示されているか」「冒頭で離れていないか」といった大きな傾向を見ましょう。なお、視聴者維持率の重要な場面の表示は、60秒以上で視聴回数が100回以上の動画が対象とされています。

まとめ:YouTube分析は「次に直す1か所」を決める作業

結論

数字は順番に見て、直すのは1か所です。

「数字は見ているのに、何を直せばいいか分からない」理由の多くは、見る順番と、最後に見る数字が決まっていないことにありました。分析のゴールは、きれいな報告書ではなく、次の動画で変える1か所を決めることです。

  • 最後に見る数字(問い合わせなど)を先に決め、再生回数は途中の数字として見る
  • 数字は「届く → 押される → 見続ける → 動く」の順に手前から見て、いちばん弱い段階を選ぶ
  • 直すのは1回に1か所にし、同じ期間・同じ長さの動画どうしで比べる

次の1アクション

アナリティクスの「コンテンツ」から、直近の動画を3本選んでみてください。それぞれの最初の30秒の視聴者維持率を見比べるだけでも、次に直す場所が見えてきます。

無料資料:YouTubeチャンネル改善チェックシート

数字は見ているのに、何から直せばいいか分からない社内の運用担当者に向けた、全30ページの資料です。

  • 見る数字の意味と順番を、社内でそろえられます
  • 今の症状から、直す場所を決められます
  • 毎月の振り返りを、同じ形で続けられるシートがあります

資料のページから、無料でダウンロードしていただけます。

数字の見方から、企画や撮影の直し方まで一緒に整理したい方は、無料相談もご利用ください。無理な営業や、根拠のない約束はしません。お話を伺って難しいと判断した場合も、正直にお伝えします。

支援内容はサービス紹介にまとめています。

ZiiiRA

運営会社:ZiiiRA

企業・経営者・専門家のビジネスYouTubeを、戦略設計から企画・制作、運用・改善まで支援しています。支援チャンネル数80以上、累計制作本数3,000本以上(ロング・ショート合計。公式サイト掲載の実績)。※成果は、案件・期間・市場環境によって異なります。

サービス内容を見る

出典

  • YouTubeヘルプ「YouTube アナリティクスの利用を開始する」 https://support.google.com/youtube/answer/9002587
  • YouTubeヘルプ「アナリティクス レポートの詳細モードの使い方」 https://support.google.com/youtube/answer/9717005
  • YouTubeヘルプ「インプレッションとクリック率に関するよくある質問」 https://support.google.com/youtube/answer/7628154
  • YouTubeヘルプ「視聴者維持率を左右する重要なシーンを測定する」 https://support.google.com/youtube/answer/9314415
  • YouTubeヘルプ「タイトルとサムネイルの A/B テスト」 https://support.google.com/youtube/answer/13861714
  • 弥生株式会社 公式note「弥生YouTube担当者に聞く「失敗、失敗、ちょっと成功…」で登録者数1万人にこぎつけた話」(2023年5月30日公開) https://note.yayoi-kk.co.jp/n/n9b2d8cf2e010
  • クリエイターズステーション「新たな戦略でチャンネル登録者数が3倍に!千葉ジェッツのYouTube施策。MIXIデザイン本部に聞く、成功の秘訣とは?」(2025年2月12日公開) https://www.creators-station.jp/interview/curiousity/243293

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※2026年10月時点の情報です。